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japanese.china.org.cn |01. 10. 2018

国慶節 天安門周辺を散歩

タグ: 国慶節 三里河 鮮魚口 前門

  

   北京のランドマークの天安門といえば、何が思い浮かぶか。古い故宮、高くそびえる人民英雄記念碑、厳粛な雰囲気の毛主席紀念堂などがあり、今年の国慶節の連休に天安門周辺を歩いてみるのもよいかもしれない。北京出身者も、遠くから来た観光客も、新しい体験ができるに違いない。

 

三里河を散歩 ゆっくりとしたリズムを体験



 前門の東にある三里河緑化景観ベルトに行くと、都市の喧騒から離れ、水と民家しかないことに気づく。

 

 ここはかつて老北京の平屋建て住宅が並ぶ下町の三里河で、1437年に形成された。清代末期に埋没したが、2017年5月に半年にわたる修復を経て前門が再び現れ、「小橋、流水、民家」の歴史的な姿が戻った。

 

 もともとここに住んでいた75歳の伊さんは幼い頃にここで遊び、一昨年に離れた。今日この場所に戻ってきた彼と隣人だった張さんは、あまりの代わりぶりに驚いた。彼は、「ここはもともと胡同ばかりだったが、現在は改造され、昔の姿が戻った。庶民の生活環境は大幅に改善された」と話す。

 

 高齢女性の田さんは三里河で70年以上暮らし、今もここに住み、シダレヤナギがある小川の近くで昔と同じ生活をしている。普段、彼女はよく近所の人たちと三里河の近くを散歩し、彼らとその生活は三里河の独特な風景となっている。

 

 1年以上前から観光客が増え始めた。輝かしい故宮と広々とした天安門広場を見て、三里河の川辺に座って昔の北京の雰囲気に浸り、地元住民の生活を体験する。彼らの落ち着いた表情は、生活が充実していることを表しているのかもしれない。

 

鮮魚口グルメストリート 新建築が老舗を支える



 

    三里河緑化景観ベルトに沿って西に歩き道路を渡ると、鉄製のアーチに「鮮魚口」と黒で書かれた大きな字が目に飛び込んでくる。鮮魚口は正陽門外、前門大街路の東に位置し、明朝初期に形成され、570年以上の歴史を有する。清朝の時、ここは鮮魚を売る場所として有名で、「先に鮮魚口ができ、その後に大柵欄ができた」と言われている。

 

 1999年、鮮魚口は北京市歴史文化重点保護区25地区の1つに選ばれた。2006年、旧市街の改造に伴い、鮮魚口胡同も取り壊された。2011年5月8日、鮮魚口老舗グルメストリートがリニューアルオープンした。グルメストリートは「北京の特色、グルメの代表」という位置づけで、全聚徳烤鴨起源店、便宜坊烤鴨旗艦店、天興居炒肝店などの老舗店が軒を連ねる。

 

 鮮魚口グルメストリートを歩いて最も感じることは、「新旧の融合」である。ここの店は全て新築のレトロ建築だが、昔の北京の特徴を残している。各老舗レストランの外にかけられた様々な色の幡、昔ながらの横書きの看板、対聯、めでたい赤提灯が通りを上品にしている。「豆汁」、牛や羊のもつ、本場の北京ダックなどの北京の昔の味を楽しむことができ、満足できるにちがいない。

 

 昼近くになると、観光客や、近くの胡同に住む人たちが老舗の北京の味を堪能しにここを訪れる。鮮魚口に住んでいた正真正銘の北京人の孫さんは賑やかな場所が好きで、退職後もよくここに来て思い出の味に浸っている。

 

古い前門に新たな活力


 

 鮮魚口グルメストリートの突き当たりまで歩くと、北京の有名な商店街の前門大街が見える。全長845メートルで、北京の中軸線上に位置し、天安門からわずか800メートルの場所にある。ここはかつて皇帝が天壇に天をまつりに行く際に通る場所だった。

 

 歴史の痕跡と昔の北京文化が残るこの通りでは、北京の昔と今、時代の変遷と生活の変化を見ることができる。チンチン電車、100年の老舗店、伝統の手工芸品、北京グルメなどが歴史を色濃く映し出し、 マダム・タッソー蝋人形館、ミニチュア体験館、VR映像体験館などはこの古い通りに新たな活力を注いでいる。

 

 9月11日、アジア初のインタラクティブ式ミニチュア体験館大城小像が前門大街にオープンした。店員によると、体験館はミニチュア景観と光音特殊効果を一体とし、北京の有名スポットを主体に、現代の光音特殊効果とマルチメディア・インタラクティブ技術を利用して歴史を「復活」させ、北京の元、明、清、民国から現代までの大都市のストーリーを伝え、古都の1000年の歴史を紹介する。



 そこから近い「視界方舟」文化科技館も文化クリエイティブに火をつけた。店員によると、展示館は無形文化遺産をテーマに、仮想現実(VR)、拡張現実(AR)、5D、3Dプリンタ、ホログラム、スマートインタラクティブなど様々な革新的手段を融合し、無形文化遺産を製作し、歴史を再現し、体験者が時空の制限を超えた臨場感を味わい、古跡を全面的に観賞できるようにした。

 

 商店街である前門大街は商品と消費だけでなく、歴史と未来も担い、時代の気質と生活スタイルを映し出している。

                                                                                       

    国慶節の連休に天安門周辺を歩いてみてはどうだろうか。ここに行けば昔の北京の町並みとグルメだけでなく、北京の伝承と発展も体験できる。


「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年9月30日


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