中国の干ばつによる損失、気温上昇1.5度と2.0度で1000億元の差

中国の干ばつによる損失、気温上昇1.5度と2.0度で1000億元の差。

タグ:干ばつ 経済損失 気温上昇幅

発信時間:2018-10-08 14:24:25 | チャイナネット | 編集者にメールを送る


 『米国科学アカデミー紀要』(PNAS)最新版は、中国科学院新疆生態地理所の特別研究員で国家気候センター研究員の蘇布達氏が第一著者を務めた文章を掲載した。文章は、世界の気温が1.5度と2.0度上昇した場合、中国の干ばつによる経済損失の差は1000億元に達すると論じた。


 蘇布達氏によると、1984年から2017年の中国の干ばつによる年平均直接的経済損失は444億元を超え、気象災害の損失の20%を占め、干ばつによる農業被害面積は耕地面積の6分の1を占める。社会・経済の急成長に伴い、干ばつによる損失は増加する可能性がある。


 温暖化による影響を減らすため、国際社会は2015年に『パリ協定』に調印し、世界の平均気温上昇幅を工業化前の水準の2.0度以下に抑える必要があり、1.5度以下を目標に設定した。


 蘇布達氏のチームは研究を通し、世界の気温上昇幅が1.5度でも2.0度でも、中国の干ばつの度合いと影響は拡大するとの見解に達した。持続的発展を歩むのであれば、世界の気温上昇幅を1.5度に抑える必要がある。そうしなければ、干ばつによる損失は現在(2006~2015年)の3倍になる。また、伝統的な化石燃料を中心とした発展を続けるのであれば、世界の気温上昇幅を2.0度に抑えなければ干ばつによる損失は持続可能な発展過程の2倍になる。世界の気温上昇幅を1.5度に抑えた場合、中国は直接的経済損失を数百ドル減らすことができる。



「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年10月8日

TwitterFacebookを加えれば、チャイナネットと交流することができます。
中国網アプリをダウンロード

日本人フルタイムスタッフ募集    中国人編集者募集
「中国網日本語版(チャイナネット)」の記事の無断転用を禁じます。問い合わせはzy@china.org.cnまで