向上する中国人観光客の素養 イタリア各地で争奪

向上する中国人観光客の素養 イタリア各地で争奪。

タグ:中国人観光客 観光ビザ

発信時間:2018-10-13 09:00:00 | チャイナネット | 編集者にメールを送る


 悠久の歴史を持ち、豊富な自然と文化遺産で知られるイタリアは、海外へ向かう中国人観光客、特にヨーロッパを目指す観光客にとって第一の目的地であり続けてきた。イタリアへ行く中国人観光客の数は、近年も増加を続けている。今年の前半期、在中国イタリア大使館の観光ビザ発行数は昨年比で30%増だった。イタリアメディアと観光業界筋は最近、中国人観光客の素養の向上に注目している。大声でおしゃべりしたり、きちんと列に並ばなかったり、現地の習慣に合わせなかったりなどの非文明的行為が明らかに減少しているというのだ。


 イタリアメディアは、中国人観光客による非文明行為が減少している理由について、中国政府による観光教育の強化をまず挙げる。旅行会社や旅行ガイドなど業界人に専門的な研修を行い、観光客に対して現地の法律や風俗習慣の順守を促すことで、文化や風俗の差から生まれる悪影響を防いだからである。第二の理由として、中国政府が非文明行為をする観光客を「ブラックリスト化」したことを挙げる。これは非文明行為に対する懲罰制度で、著しい場合には出国が制限される。第三の理由として、中国人観光客の素養自体が向上していることを挙げる。


 シシリー島の旅行会社で働くマカルソ氏によると、中国人観光客の素養は観光時の品位の変化と観光客の年齢層の変化から実感するという。若い世代は中国海外観光の新勢力になっており、一定の外国語能力を備えることから現地とのコミュニケーションが比較的容易である。これはコミュニケーションができないことから生じる気まずい局面をかなりの程度避けることができる。


 中国人観光客数の増加と素養の向上という2つのプラス面から、イタリア各地で中国人観光客の争奪戦が起こっている。各自治体は中国人観光客の消費習慣と特徴を深く研究し、中国語の旅行サイトやスマホ決済、オーダーメード型観光などの新たなサービスを始めている。自治体としては、もっと深く中国と観光協力を進め、中国人観光客を惹きつける観光商品を作り、現地の観光産業の発展を推し進めたい考えだ。つい最近も、中国国際旅行社がイタリアのカラブリア州、カンパニア州、プーリア州、ウンブリア州の中南部の4州で観光協力を行い、「イタリア主要観光目的地」計画を発表した。これにより、より多くの中国人観光客の来訪を目指す。プーリア州の代表であるカポネ氏は、「中国人観光客は世界の観光産業を変える最強のエンジンだ。2017年に海外旅行をした中国人はのべ8400万人。2016年より7%増加している。2018年はちょうど中欧観光年に当たる。我々は、この機会に中国側との協力を深め、より多くの中国人観光客がイタリア南部に来てもらえるようにしたい。

イタリアはミラノやフィレンツェ、ローマといった、良く知られる大都市だけではないのだ。そのため、プーリア州では中国人観光客に向けた特別な観光商品を売り出した」と述べる。ローマ市観光局の責任者であるカファロティ氏も、「2020年までに中国は世界で最も海外旅行をする人の多い国になる。より多くの中国人観光客が永遠の都・ローマに来てくれることを心から期待する」と述べている。


「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年10月13日




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