地磁気北極の移動が過去40年で加速 地磁気モデルを更新

地磁気北極の移動が過去40年で加速 地磁気モデルを更新。地磁気北極の移動速度が予想を上回り、北極圏を出入りする船舶、航空機、潜水艦の航行誘導の正確性を維持するため、世界の地磁気モデルが1月30日に緊急更新されることが決まった…

タグ:地磁気 北極 移動 加速

発信時間:2019-01-14 13:47:44 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

   地磁気北極の移動速度が予想を上回り、北極圏を出入りする船舶、航空機、潜水艦の航行誘導の正確性を維持するため、世界の地磁気モデルが1月30日に緊急更新されることが決まった。

 

 多くの人がコンパスで方向を判断するが、地磁気北極の位置はゆっくりと移動している。約100年前、地磁気北極はカナダ北部の海岸付近にあったが、現在は北極海に移動し、ロシアのシベリア方向への移動を続けている。ロイター通信はイギリス地質調査研究所の研究員シアラン・バイカン氏の言葉を引用し、年間約50キロの速度で移動していると伝えた。1900年から1980年までは移動速度が遅かったが、過去40年で加速したという。

 

 イギリスのネイチャー誌最新号の記事によると、地磁気北極の移動が速すぎたため世界の地磁気学者は珍しい行動をとり、1月30日に世界の地磁気モデルを緊急更新することを決めた。学者らは、航行誘導の安全範疇を超える誤差になっていると判断した。

 

 このモデルは現代のナビゲーションシステムの重要な一部で、船舶を航行誘導する測位システム、携帯電話の追跡装置や測位システムなどがこれに頼っている。このモデルは5年ごとに更新され、現在のモデルの有効期限は2020年だった。米国軍が更新の前倒しを要求し、1月15日の更新を予定していたが、米連邦政府が作業を中断したため30日に遅れた。

 

 バイカン氏は、「地磁気北極の最近の位置の変化は米ニューヨークや英ロンドン、中国北京など北極圏以外の地域でのスマートフォン使用には影響しない。中・低緯度の地域に実質的な影響はなく、自動車の運転にも影響しない」と話している。

 

 多くの携帯電話に搭載されているコンパスは地図または『ポケモンGO』などの拡張現実(AR)ゲームの方向表示に使用される。5年ごとに更新するが、コンパスの誤差はわずかで、世界の地磁気モデルの許容範囲内である。


「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年1月14日


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