中国、世界に先駆けて宇宙太陽光発電所を建設の見通し

中国、世界に先駆けて宇宙太陽光発電所を建設の見通し。電気自動車で帰省することは春運において多くの人の「新たな挑戦」になり、渋滞する高速道路で動かなくなった電気自動車を見かけることも少なくない…

タグ:宇宙 太陽光 発電所 建設

発信時間:2019-02-14 14:01:44 | チャイナネット | 編集者にメールを送る


複数の技術的試練に直面

 

 宇宙太陽光発電所の主な作業原理は以下の通り。太陽光発電装置が太陽エネルギーを電力に転換。エネルギー転換装置が電力をマイクロ波またはレーザーなどの形式に転換し、発射装置で地上にビームを送る。地上レシーバーが宇宙から送られたビームを受け取り、転換装置でそれをエネルギーに転換し送電網に送る。

 

 現在、技術原理に大きな問題はない。太陽光発電とマイクロ波転換の効率、関連宇宙技術は近年大きく進歩し、発展の基礎が固まっている。しかし、宇宙太陽光発電所は巨大な宇宙システムであり、多くの技術的課題を突破する必要がある。

 

 例えば、人類最大の宇宙機である国際宇宙ステーションは重さが400トン超だが、工業クラスの宇宙太陽光発電所の重さは1000トンに達する。国内のある専門家は、まず宇宙太陽光発電所の建築材を宇宙に飛ばして「宇宙工場」を建設し、3Dプリンタ技術で必要なパーツを印刷し、宇宙ロボットで組み立てる方法を提案。これは研究方向の1つとなっている。

 

 長期使用の安全性も重要な問題である。長期的なマイクロ波放射による生態、大気、生命体などの影響について深く研究する必要がある。

 

 そのほか、宇宙太陽光発電所の建設において新材料、高効率エネルギーの転換装置、超大型宇宙機の構造及び制御技術、軌道上での組立、メンテナンス技術なども大きな試練である。

 

中国が真っ先に建設する見通し

 

 重量と大きさが既存の宇宙施設を大幅に超えるため、宇宙太陽光発電所は新時代の宇宙とセネルギー分野の「マンハッタン計画」と言われている。1968年に関連の概念が打ち出されてから、米国政府と企業は1億ドル近くを投資し、複数の研究を実施した。日本は国家宇宙長期計画に盛り込み、ロシア、インド、韓国、欧州宇宙局も関連の研究を進めている。

 

 2008年、中国は宇宙太陽光発電所の研究開発を国家先行研究計画に盛り込み、プラットフォーム非集光型、二次対称集光型、多回転関節、球形エネルギー収集アレイなどの宇宙太陽光発電所プランを打ち出した。同時に、ワイヤレスのエネルギー伝送などのコア技術でも重大な進歩を実現。中国は宇宙太陽光発電所の研究において「追随」から「並走」への変化を初歩的に実現し、宇宙太陽光発電所の発展を推進する世界の重要な力になっている。

 

 中国航天科技集団公司五院科技委員会主任の李明氏は以前、「研究開発を維持、強化できれば、中国は世界で実用価値のある宇宙太陽光発電所を建設する最初の国になるだろう」と述べている。

 

 中国最初の宇宙太陽光発電所実験基地は近く重慶で着工し、2021年から25年に中小規模の成層圏太陽光発電所の建設と発電を行い、2025年以降に大規模な宇宙太陽光発電所の関連作業に取り掛かる計画。西安市は宇宙太陽光発電所プロジェクトの地上検証プラットフォームを建設し、宇宙太陽光発電所の効能と効率のシステム検証を行う。

 

 関連の専門家チームの論証によると、中国は今後10年あまりで宇宙超高圧発電送電および無線エネルギー伝送の実験を終え、2030年に1メガワット級の宇宙太陽光発電所の建設を開始し、2050年までにギガワット級の商用宇宙太陽光発電所を建設できる能力を備えるという中長期目標を掲げる。


「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年2月14日


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