ブラジル国立博物館が12日、2018年9月の火災発生後初めてメディアに公開された。幸運にも助かった収蔵品は2000万点あるうちわずか10%だった。修復作業は2020年に完了する予定。
ブラジル国立博物館はリオデジャネイロに位置し、200年の歴史を有する。ここはかつてポルトガルとブラジルの皇居で、のちにブラジルで最も歴史のある重要な科学研究機関になった。
18年9月上旬、ブラジル国立博物館で火災が発生し、博物館の主体建築物が全焼した。2000万点ある収蔵品のうち、高温に強い隕石とスチール製の棚に保管されていた古代生体試料が残っただけで、90%が破損した。火災原因は今もわかっておらず、ブラジル連邦警察は調査を続けている。
博物館の職員は無事だった約2000点の文物や破片を修復。博物館の「鎮館の宝」、アメリカ州で発見された最古の人類の化石「ルチア」、1000万年前の化石や貝殻などがある。
文物修復コーディネーターのクラウディア氏は、「火災で文物が非常に脆くなり、触っただけで壊れる可能性がある。修復作業はまだ表面的なもので、記録や調べるなどの基本的作業を行なっている」と話した。ブラジル国立博物館のケルナー館長は、修復作業は順調に進んでいるが、修復した文物の保管場所がないことにも頭を抱えていると明かした。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年2月15日