現代社会において、独身は「1人分の食費で済む」ことだけを意味するのか。春節のお見合いブーム、結婚を急かされるなどの背後で、中国では独身者が増え続けている。
統計によると、2017年の全国の成人の独身者は2億2200万人に達し、総人口の15%を占めた。その半数近くが20代で、経済的理由により独身という人もいれば、自ら独身を選んだという人もいる。大規模な独身者は「おひとりさま経済」という新たな消費の形を生み出している。
「ミニ」がブームに
天猫ランキングのレポートによると、過去10年で、日用消費財、家電、インテリアから化粧品、スキンケア用品に至るまで、日用品のコンパクト化と機能細分化が進んでいる。小型電子レンジの売上高は970%、小型洗濯機は630%、1人用火鍋は200%増加した。
いつからか、家電、住宅、日用消費財、化粧品、飲食市場で「ミニ」がブームにになり、「おひとりさま経済」に目をつけ、独身者をターゲットとした新商品が売り出されている。以前は「2つ目半額」や「複数人利用で1人無料」というセットメニューを多く目にしたが、最近は「1人用セット」や「セルフカラオケ」などの独身者向けのミニ商品が増えている。これらの変化は、「おひとりさま経済」の台頭を反映している。
独身者は一人暮らしをしているため、インターネットやAIが急発展し、料理をせずに出前を注文したり、寂しい時にAIロボットと会話する人もいる。消費の伸びが鈍化する昨今、独身者関連の消費の個性化、ニッチ化、精緻化は新たな消費形態になている。