重慶市涪陵区百勝鎮広福村のあぜ道を走るチンサイトウを積んだバイク(2月21日、ドローンで撮影)
食において、風味は全てを左右する。中国人の食に対する理解には感情と信念が込もっており、風味を変えるアイデアを模索している。
1898年、涪陵区の商人は川江一帯で採れるチンサイトウを塩漬けした後に絞り、新型の漬物を作った。木箱に入れて塩水を切るため、「ザーサイ」という名前がついた。長江の水上運輸のおかげで、柔らかくて歯ごたえがあり、新鮮でおいしい涪陵ザーサイは川を下り、多くの人に好まれるようになった。
120年以上が経ち、長江両岸の庶民のおかずだったザーサイは「国民のご飯のお供」へと変わった。
現在、涪陵ザーサイは重慶で100億元規模の大産業を形成している。重慶市涪陵区の半数以上の住民がザーサイ産業に従事し、60万人以上の農民がザーサイの原料であるチンサイトウを栽培して収入を増やした。ザーサイ生産企業は数十社に達し、中国漬物業界で最初のA株上場企業も誕生した。
涪陵ザーサイはロシア、日本、シンガポール、タイ、南アフリカなど57の国と地域にも輸出され、欧州のピクルスとドイツのザワークラウトとともに世界3大漬物の1つになっている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年3月27日