3月28日、建盞を手作りする呉立主さん
建盞は中国陶器を代表する黒釉の陶器で、建窯で作られる。建窯は中国の有名な古窯のいつで、その遺跡は福建省南平市建陽区水吉鎮後井と池中村にある。宋代に闘茶の風習が崇められたため、建盞は当時の闘茶の最高の茶器だった。
曜変は建盞の焼成過程で器物の表面にできる非常に薄い鉄の結晶膜のことを指し、日光が当たると黄、緑、紫などに光る。曜変建盞の焼成技術の伝承は700年以上前に途絶えた。曜変建盞の焼成は非常に難しく、建盞の故郷である南平市建陽区の多くの職人が復元に取り組んでいる。
建盞界のベテラン職人の呉立主さんは、2015年に2つの縞模様の龍鱗と曜変に似た建盞を試作した。以後、彼は模索し続け、曜変建盞の復元に専念している。彼は、「生きているうちに必ず自分が満足でき、市場に認められる曜変建盞を作る」と話している。
53歳の廖設生さんは建陽区で最初に建盞焼成技術をマスターした3人の1人である。彼は30年にわたり建盞を研究し続け、可能な範囲内で建盞のの新商品を開発し、これまでに兔毫、油滴などの品種を完成させた。彼の建盞作品は結晶が大きく模様がはっきりとしており、温かく輝きがあり、質感が高く、釉面が自然である。彼は建盞伝承人を積極的に育成し、甥の陳玉鋒さんとともに曜変建盞などの新品種を研究開発している。
南平市建陽区第3陣建窯建盞焼成技術の代表的伝承人である呉周福さんは幼い頃に建盞文化に魅了され、建盞をコレクションし、建盞のカーカス、釉の色、模様、形状などを研究している。呉周福さんは、「曜変建盞の制作は失敗を恐れてはいけない。模索し続けてこそ成功がある」と話した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年3月29日