科学普及 科学研究者は欠かせない存在

科学普及 科学研究者は欠かせない存在。『頭条号』で「月で初めて発芽した」という記事を読んだ「火星おじさん」こと鄭永春さんは、科学普及分野のネットの人気者になっている…

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発信時間:2019-04-17 14:44:56 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

   『頭条号』で「月で初めて発芽した」という記事を読んだ「火星おじさん」こと鄭永春さんは、科学普及分野のネットの人気者になっている。「中国創造」の時代になった今日、鄭永春さんのようなネットで人気の科学者は少なく、科学普及が科学研究者とどのように関わっているかに着目したい。

 

 科学普及が重要であることは言うまでもない。科学技術革新と科学普及は各新型発展を実現する両翼である。科学技術革新は人々のライフスタイルを変え、科学普及は全民の科学素養と革新能力を向上させる。科学普及は革新の基礎であり、一国または地域の科学思考の普及度は革新的発展のレベルを決定づける。科学研究者が科学普及にとって重要であることは言うまでもない。科学研究者は「科学普及のサーブを出す人」とされ、研究以外に、多くの科学公民の育成に尽力すべきである。

 

 ただ、このような「べき」や「価値がある」ことは実行段階で障害に直面している。近年、科学研究者の科学普及参与状況に関する複数の調査で、「共感度が高い、意識が高い、行動力が低い」という結論に至った。科学普及に最も適した科学研究者が自由に動けない問題はどこにあるのか。これは恐らく、「指揮棒」から原因を探らなければいけない。

 

 現行の科学研究と人材評価体制において、中心的地位を占めるのは経費、学術論文、特許が多い科学研究で、科学普及への寄与度は評価対象になっておらず、無名・無利益で手間暇ばかりかかって成果が出ないと言える。このような「指揮棒」がある中、科学研究重視・科学普及軽視の認識が広がって行った。それに加え、科学研究者が行う科学普及は一部でまともな職業ではない、向上心がないなどと見られ、科学普及がかえって学術イメージにマイナス効果をもたらしている。趣味や責任感によって科学普及を行う人もいるが、結局は科学界に理解されないという圧力に耐えられずに断念している。

 

 科学普及に科学研究者は欠かせない。彼らがいなければ、非専門的な「科学普及」で補わなければならず、デマの存在にもつながる。科学と社会・公衆の距離は遠ざかり、最終的に科学事業に発展にも不利になる。そのため、情熱と能力のある多くの科学研究者が科学普及に従事するにはどうすべきかを考える必要がある。

 

 「指揮棒」が科学普及を無視するのであれば、関連の奨励メカニズムを早急に構築し、科学研究評価体系において寄与度を重視し、科学研究者が科学普及を行えるよう後押しする必要がある。このような内容を盛り込んだ政策も少なくなく、『科学研究機関と大学の科学普及活動社会開放に関する若干意見』は、科学研究者の科学普及参与における業績評価方法を見直し、それを科学研究者の職業名評定、職務任命の重要な拠り所にすることを提言した。ただ、効果を出すには操作細則と融通性のない約束が必要で、さらに実戦で経験を積み、関連指標を整備し続けなければいけない。

 

 当然、科学共同体レベルで科学研究者が科学普及を行えるようにし、科学普及と科学研究が同等に重要であるという認識を形成し、彼らに困難な内容を通俗化させられる表現力をつけさせる必要がある。成果を研究開発によって導き出された事実とし、成果を明確に説明し宣伝し、社会と公衆に理解できる実用的な事実にしなければいけない。私たちの科学研究者はこのような能力を持ち、行動に移す意思も強く、革新的発展もしっかりとした基礎を備えている。


「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年4月17日


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