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japanese.china.org.cn |26. 04. 2019

中国の標高の高い草原地区でスマート種まきが実現

タグ: 標高 スマート種まき

(图文互动)(1)我国高海拔草原地区实现智能规模化播种

 25日、四川省アバチベット族チャン族自治州紅原県瓦切鎮の標高3600メートル以上にある大草原で、遊牧民がドローンを使って数万ムーの草原に草の種を散布した。標高の高い草原地区でスマート・科学・規模化の種まきを行ったのは中国初となる。

 

 近年、ドローンの応用が進むにつれ、平原地区の多くの農村で土地の測量、農薬・化学肥料の散布などの技術が普及しているが、空気、地形、気温、風力などの影響により、ドローンが標高の高い地区の農業分野に導入されるのには限界があった。

 

 また、標高の高い草原では、大量の牧畜が牧草地帯の植皮を破壊し、従来の人工的な方法で数万ムーの草原に種まきをするのは非常に大変で、不規則でむらがあり、荒漠化が深刻となっていた。そのため、より科学的、効率的な散布方法は遊牧民の共通の望みだった。

 

 極飛科技の責任者の彭斌氏によると、2年かけて開発されたこのドローンは標高の高い地区の空気や風力などの技術面の課題を克服し、リモートセンシングと人工知能(AI)技術を利用し、草の生長状態が良くないエリアを識別し、「草原AI処方図」を自動生成する。ドローンはこの処方図に基づいて全自動で正確に種をまき、草原での作業効率を大幅に向上させた。

 

 記者は25日、種を積んだ3機のドローンが遊牧民に操縦されて離陸するのを目にした。ドローンは地勢の高さに合わせて飛行し、種を均等にまき、生長状態が良くないエリアでは少し停留して散布した。1分で3機のドローンは1ムーの作業を終えた。

 

 統計によると、遊牧民が1日に可能な草の種の散布範囲は平均10ムーだが、ドローンだと1時間で80ムー、1日8時間計算で640ムーになり、64人分の作業効率に相当する。

 

 紅原県は四川省を代表する牧草地帯の1つで、草原の面積は1000万ムーに達する。種まきのスマート設備の応用は、遊牧民の収入増加と生態の回復を促すと見られる。


「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年4月26日

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