中国製造業でクラウド化が加速 産業インターネット促進

中国製造業でクラウド化が加速 産業インターネット促進。「中国製造」から「中国スマート製造」になり、産業インターネットと「スマート」工場は伝統企業のデジタル化モデル転換の方向とされている…

タグ:中国製造業 クラウド化

発信時間:2019-06-14 14:03:55 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

  「中国製造」から「中国スマート製造」になり、産業インターネットと「スマート」工場は伝統企業のデジタル化モデル転換の方向とされている。近年、中国のクラウドコンピューティングの発展は応用・普及の段階に入り、多くの企業がクラウドコンピューティングを情報システムに導入し、企業のクラウド化が進んでいる。専門家は、企業のクラウド化が加速し、クラウドによる産業インターネットを通し、中国製造はデジタル化を実現すると見ている。

 

 企業のクラウド化とは、企業がインターネットを基礎とした情報化をインフラ、管理、業務などに応用し、インターネットとクラウドコンピューティングを通して社会資源を接続し、サービスおよび能力を共有することを指す。企業のクラウド化推進派、伝統的産業のグレードアップ、経済成長の新原動力の形成を促す。

 

 工業情報化部は2018年に『企業クラウド化実施の推進に関する指南(2018-2020年)』を発行し、2020年までに企業のクラウド化に対する意識と積極性、クラウド化の比率と応用の深度をを大幅に向上させ、全国でクラウド導入企業を100万社増やし、模範的応用ケースを100件以上形成することを打ち出した。

 

 SAPグローバル上級副総裁・中国エリアマネージャーの李強氏は先日、上海で以下のように述べた。クラウドコンピューティングは今日、デジタル経済発展の重要なインフラと戦略手段の1つになりつつある。中国のクラウドコンピューティング、特にインフラストラクチャー・アズ・ア・サービス(IaaS)の面は多大な成果を上げた。企業クラスのソフトウェア市場はクラウド化を完了させ、伝統企業においてはデジタル化技術を通して産業グレードアップの需要が逼迫している。中小企業は中国ソフトウェア・アズ・ア・サービス(SaaS)市場の収入に65%の貢献をし、中小企業はクラウド業務の最大の潜在力であることを示している。

 

 重慶工業賦能創新センターの常務副総経理の黄智宇氏は、「伝統的な企業の情報化スタイルは、企業がまずデータルームを設置し、セキュリティや運営などの問題を扱うというもの。これは企業の人材チームと資金投入にとって試練となる。企業のクラウド化は、初期投資を大幅に削減し、企業が早急に最新技術とサービスを利用できるため、クラウド化は必然的な動きと言える」と述べた。

 

 専門家によると、中国の産業インターネットの発展レベルは国外とまだ差があり、近年、中国は産業インターネットの取り組みを絶えず強化し、各種の産業インターネットプラットフォームの構築、スマート+の開拓を進めている。多くの企業がクラウド化を加速し、産業インターネットを導入し、製造業のモデル転換を推し進めている。

 

 企業のクラウド化と産業インターネットは中国製造業のデジタル化能力を大幅に向上させる。上海振華重工(集団)股フェン有限公司の朱建国副総エンジニアによると、振華重工は2018年にクラウド化を実現し、「All In Cloud」戦略を制定した。世界港湾機械市場のシェア70%を長年維持するが、同社はサービスサイドの利益増加を望み、サービスへのモデル転換が企業のニーズとなった。これには企業のデジタル化能力を高める必要がある。そのほか、同社はプラットフォーム型企業の構築を目指しており、クラウドアーキテクチャを土台とした産業インターネットプラットフォームの構築が必要となる。

 

 中国電子学会の洪京一副秘書長は、効率の向上はデジタル化モデル転換ブームの焦点だと考える。産業インターネットは企業の効率向上、質の改善、工芸の合理化、エネルギー消費量の削減、サプライチェーンの形成をもたらす。産業の面から見ると、中国はストレージの合理化、増量、新業態の構築を行う必要がある産業インターネットはこれらの面で重要な役割を果たす。

 

 洪京一氏は、企業のクラウド化と産業インターネットの構築において、情報化レベルの高い大中型企業は全産業チェーン・全バリューチェーンの総合イノベーションを奨励する必要があると考える。また、2つともが初級レベルの中小企業については、「補習」しながら現在の生産に存在する課題を解決しなければいけない。デジタル化の基礎がない零細企業は上流の生態に頼り、資源を共有する必要がある。

 

 現在の産業インターネットの発展について、専門家は、事前によく計画してから行動し、企業がまずシステム的な計画を作成することをアドバイスした。クラウド化戦略は体系化を考慮し、「クラウド孤島」現象を回避し、手段を明確にし、標準を先行させることなどが重要だとした。そのほか、投資と工期を焦らず、実際の応用までに失敗しないようにする必要もある。


「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年6月14日


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