6月27日、江西省婺源県暁起村で、県政府所在地の宿泊所に戻るためバスを待つ劉莎莎さん(一番右)と助手たち
32歳のイギリス出身のローザ・グリフさんはロンドン大学ロイヤル・ホロウェイで保護生物学の博士課程を学んでいる。彼女は鳥類が好きで、絶滅危惧種の保護に興味を持っている。中国特有の貴重な鳥類であるズアオキノドガビチョウを研究するため、彼女は今年、江西省婺源県に招待され、ズアオキノドガビチョウの生息地でデータを採取し、保護のための基礎研究を行なっている。
彼女はその土地に馴染むため、自分に劉莎莎という中国名をつけた。江西農業大学と江西婺源森林鳥類国家級自然保護区管理センターの支援のもと、江西省、特に婺源県の青年ボランティアが劉莎莎さんの助手になった。彼らは山を越えてデータを採取したり、村民に話を聞いたりしてズアオキノドガビチョウの保護活動をしている。6月末までに、劉莎莎さんとボランティアメンバーは16の村を周り、240の観測ポイントでデータを採取し、約200人の村民に話を聞いた。これらの情報は劉莎莎さんが行う生息地の生態環境の変化がズアオキノドガビチョウに及ぼす影響の分析に役立てられる。彼女は、この研究方法が他の絶滅危惧種の研究と保護にも役立つことを望んでいる。
ズアオキノドガビチョウは中国特有の種で、江西省婺源県一帯にしか分布しておらず、国際自然保護連合(IUCN)の国際鳥類レッドリストで絶滅寸前種に指定されている。ズアオキノドガビチョウおよびその生息地の生態の動態観測と保護を強化するため、婺源県は2009年に天然常緑広葉樹林の伐採を全面禁止した。長年にわたり、婺源県は190以上の自然生態型、貴重動物型、水源修養型の自然保護小区を形成し、ズアオキノドガビチョウの繁殖地も自然保護小区に指定されている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年7月10日