中国はアフリカにおける現代的なデジタル衛星テレビネットワークの普及に貢献し、現地での自国のイメージアップにつなげている。米CNN(電子版)が23日に伝えた。
ケニア・ナイロビの郊外で、マイケル・ンガンさんがカンフー映画を視聴していた。
彼が暮らす村の家には水道がなく、外壁はトタンでできている。ところが2人の子供の父で靴の修理で生計を立てるンガンさんは、外の家畜を飼う庭に中国製の巨大な衛星アンテナを持っている。このアンテナにより彼の古いテレビは数百のチャンネルを視聴できる。うち多くのチャンネルが中国のものだ。
ンガンさんは「これほど多くのチャンネルを視聴できるのは良いことだ。この世界の毎日の変化を知ることができるからだ。中国の衛星アンテナが来る前は、ケニア現地のいくつかのチャンネルしか視聴できなかった」と話した。
中国は2015年に「万村通」プロジェクトを発表した。これはデジタルテレビをンガンさんが暮らす村のようなアフリカの貧困地域にもたらす壮大な計画だ。これまでこの大陸の各地では、テレビを見るのはエリートの特権だった。しかもこれらのテレビは古く、砂嵐が多かった。
中国はアフリカ各地で現代的なデジタル衛星テレビネットワークを普及させようとした。このネットワークは多くのチャンネルの信号を、より遠くに届けることができる。実際にこの長距離伝播により、中国のテレビ番組をアフリカの住宅で視聴できる。
これは中国のアフリカにおけるイメージを高める。
中国の「万村通」プロジェクトを担当するのは、四達時代公司だ。
同社は今日、中国のテレビ番組をアフリカ30カ国の多くの視聴者に届けている。
四達時代はフィリピンやトルコのメロドラマなどを提供している。ケニアなどの視聴者はメロドラマに親しんでいる。四達時代はさらに、中国のテレビドラマやカンフー映画を追加した。後者は非常に人気が高く、同社はカンフー専門チャンネルを設置した。
米ヒューストン大学の准教授(放送学)は「スワヒリ語に翻訳された中国のテレビドラマが、アフリカで好評を博している」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年7月26日