羅布人村で、自分で作った羅布焼き魚を見せる阿木東·艾不東さん(2018年10月16日)
羅布人村は新疆ウイグル自治区バインゴリン・モンゴル自治州尉犁県に位置し、タリム川が流れ、砂漠、コトカケヤナギ、湖が絶妙に合わさった風景で観光客を引き寄せている。ここで生活する羅布人の阿木東・艾不東さんに注目が集まっている。阿木東・艾不東さんは61歳で、声が大きくよく響き、顔につやがあり、普段は羅布麻生地の丈の長い服を着て羊毛フェルトの船型の帽子をかぶっている。これは羅布人の伝統的な服装である。最近は多くの羅布人村が漁業ではなく、放牧、栽培、店の経営などで生計を立て、阿木東さんのように砂漠で漁と狩猟をする人は少ない。羅布人村の伝統グルメである「ギョリュウ焼き魚」は阿木東さんの得意料理である。1本のギョリュウに野生の魚を刺して炭火で焼き、塩と調味料を振る。具体的なレシピについて尋ねると、阿木東さんは「タリム川の味が大事」と笑って答えた。阿木東さんは忙しく、観光シーズンが過ぎると卡盆(阿木東さんが作った丸木舟)の模型やコトカケヤナギの筆立てなどを作り、観光シーズンにこれらを販売する。2000年前、タリム川と孔雀川に天山、崑崙山の雪水が流れ、羅布泊を広大な水面にしていた。羅布人は羅布泊水域と周囲の湿地、コトカケヤナギの林に頼って発展した。その後、タリム川の下流が砂でふさがり、干ばつにより緑がなくなった。2001年、タリム川流域は総合整備プロジェクトを開始。下流の両岸の地下水位を引き上げ、コトカケヤナギを「復活」させ、ここのオアシスと庶民を加護した。ここ数年で、阿木東さんが生活するこの場所はインフラが大幅に改善され、アスファルトの道がタリム川の川辺まで敷設された。広大なコトカケヤナギの林を訪れる観光客も増えている。7月末時点で、尉犁県の今年の観光客数は延べ78万人、観光収入は1億1000万元に達し、前年同期比それぞれ63.14%と119.42%増加した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年8月20日