ドアを開けると照明が灯り、スピーカーから心地良い音楽が流れる。夕方になればカーテンがゆっくり閉じ、炊飯器が時間通りに湯気を立ち始める……。先日行われた中国国際スマート産業博覧会およびベルリン国際コンシューマ・エレクトロニクス展で、最も盛り上がった話題はスマートホームだった。注目されたものの中には、中国ブランド製品も少なくなかった。
スマートホーム製品は現在、一般家庭まで浸透し始めている。中国のスマートホーム製品はますます消費者に認められてきており、それは海外にまで広がりつつある。
スマートロック、スマート化粧鏡、スマートオーブン……。あるデータによると、中国のスマートホーム市場における出荷数は2018年に1.5億台で、前年比35.9%増だった。65億ドル超の市場規模だが、市場浸透率はわずか4.9%に過ぎない。2018年の世界スマートホーム市場規模は766億ドルだが、2024年には1514億ドルに膨らむ見通しだ。国内外問わずスマートホーム市場のポテンシャルは非常に高い。
スマートホームの各製品が消費者の憧れになっているのは確かだ。だが、避けられない問題にも直面している。その1つが「複雑化」だ。あるネットユーザーは、「あるスマートホーム製品はいくつかのボタンを押すだけでOKではあるものの、必ずアプリをダウンロードしなければならない。スマホにインストールした後も、アプリの中から必要な機能を探し出すのが至難の業だ」と愚痴をこぼす。またある人は、「冷蔵庫の主な用途は食品の保存にある。しかしスマート冷蔵庫は無駄にモニター付きを売りにしているだけ」と言っている。