日本は近頃、ヘリウムガス不足問題に直面し、東京ディズニーランドのヘリウム風船の販売停止や科学研究プロジェクトへの支障など、その影響は多くの業界に及んでいる。
小さなものでは風船を膨らましたり、声を変えて遊んだり、大きなものでは医療科学研究や宇宙・軍需などにヘリウムガスが広く使用されている。現在使用されているヘリウムガスは石油ガス掘削で発生する副産物で、量は限られており、需要を満たすのは難しい。
日本の『朝日新聞』の21日の報道によると、日本のヘリウムガスは輸入に完全に頼り、不足問題は今年さらに深刻化した。その大きな原因として、ヘリウムガス輸出大国の備蓄量が大幅に減少したことが挙げられる。そのほか、米国は近年、シェールガス開発を強化し、シェールガス開発ではヘリウムガスが大気中に放出されやすく、大量に収集するのは難しい。
ヘリウムガス不足は日本の多くの業界に影響している。例を挙げると、東京ディズニーランドはヘリウム風船の販売を停止して数週になり、医療用ヘリウムは病院に優先的に供給するため一部の研究プロジェクトに支障が出ている。また、日本宇宙航空研究開発機構(JAXA)傘下の研究機関が今年度予定していた6回の観測気球打ち上げプロジェクトも1回しか実施されていない。
日本物理学会と日本化学学会は20日に共同声明を発表し、ヘリウムガスの回収を強化し、大型のヘリウムガス保管装置を建設するよう政府、学術界、産業界に協力を呼びかけた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年12月23日