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japanese.china.org.cn |27. 01. 2020

中国眼科医療チーム、モルディブの人材育成に協力

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 モルディブの首都マレ付近のフルマレ病院で10日、73歳のモルディブ人のフセインさん(中央)が手術後、親指を立てた。新華社記者・唐璐撮影


 中国眼科医療チームが今年早々再びモルディブを訪れ、中国・モルディブ眼科センターを開いたという情報は、モルディブの各島に伝わった。首都付近のフルマレ病院の中国・マレーシア眼科センターは、現地の眼科患者の「希望の地」になった。


 アブドラ・フセインさん(73)は5年前、左目の白内障手術を受けたが、大幅な改善は見られず、右目の視力も落ちてきた。彼はリハビリに希望を失っていた。ところが医術に秀でた中国の医師が2年ぶりに戻ってきたことを知ると、フセインさんの娘たちは待ちきれず父を病院に送った。


 眼科センターの看護師が新華社記者に話した情報によると、フセインさんは来たばかりのころ「右目は光以外何も見えなかった」という。10分の手術が終わり目を開いた彼は「奇跡的」に、彼に向かい手を振り微笑む医師を目にした。フセインさんは翌日、病院で再診察を受けた。右目の視力は0.2に回復し、左目はレーザー治療により0.5に上がった。フセインさんは中国の医師と看護師の顔を眺め、思わず親指を立てた。


 観光・レジャーの聖地であるモルディブは赤道付近で紫外線が強く、白内障の患者が多い。眼科医と設備が不足し交通の便が悪いため、白内障患者の治療が遅れることが多い。


 中国の医師は6日から12日にかけて約571人の患者の眼科検診を行い、80人の眼科手術を終えた。白内障、眼表面、水晶体、外眼、レーザー治療などの処置が施された。大多数の患者は受診に来た時は緊張の面持ちだったが、帰る時は笑みを浮かべていた。多くの患者もしくは家族は携帯電話を使い、医療スタッフと記念撮影を行った。


 広東中山大学中山眼科センター付属眼科病院の陳偉蓉副院長が率いるチームは今回、モルディブに帰ることのない医療チーム・眼科センターを設立するという、患者の眼科手術以上に重要な使命を帯びていた。


 陳氏は「フルマレ病院で眼科センターを設立することは、中国・モルディブ政府が真剣な視察と検討を踏まえ決定したことだ。計画によると、この中国政府が建設を支援するプロジェクトは、中山大学中山眼科センターが担当する。未来の中国・モルディブ眼科協力は、この現代的な眼科センターを舞台とする。診察を行うほか、医療スタッフを育成できる」と話した。


 陳氏によると、眼科病院の建設援助と1回の訪問活動の間には天地の差がある。これは中国の海外医療援助のモデルが単なる医療チームの派遣から、小型専門病院を建設し、現地医療スタッフを育成し、長期的に現地の一般人にサービスを提供するモデルに変化したことを意味する。


 記者が眼科センターで最もよく聞いた言葉は「中国に感謝する」だ。モルディブ衛生省の責任者は中国人医師の手術を見学後、眼科センターの設立は先見性のある重要な措置で、中国側の支援に感謝すると述べた。フルマレ病院の医療責任者は記者に、「これまでの訪問と異なり、中国の医師は今回診断するほか、医療スタッフの育成を担当してくれた」と述べた。


「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年1月27日


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