鐘南山氏筆頭の論文:潜伏期間は最長24日、「スーパー・スプレッダー 」の存在否定できない

鐘南山氏筆頭の論文:潜伏期間は最長24日、「スーパー・スプレッダー 」の存在否定できない。 国家衛生健康委員会の上級専門家チームのリーダーで中国工程院院士の鐘南山氏が筆頭となって行った「中国2019年新型コロナウイルス感染の臨床的特徴」研究が2月9日、プレプリントサーバー「medRxiv」で発表された…

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発信時間:2020-02-11 14:36:39 | チャイナネット | 編集者にメールを送る


 国家衛生健康委員会の上級専門家チームのリーダーで中国工程院院士の鐘南山氏が筆頭となって行った「中国2019年新型コロナウイルス感染の臨床的特徴」研究が2月9日、プレプリントサーバー「medRxiv」で発表された。(注:medRxivの論文は同業の審議を経ていない)


 論文によると、研究で、新型コロナウイルス肺炎の潜伏期間の中央値は3.0日、最長24日に達することがわかった。


 また、野生動物と直接接触したことがある患者はわずか1%前後で、患者の4分の3以上が武漢市民、または武漢市を訪れたことのある人と接触した人である。これは新型コロナウイルス肺炎の人から人への感染にさらなる根拠を提供した。


 飛沫感染と直接的接触の2つのルート以外に、研究者は一部の患者の糞便サンプル、消化管、唾液または尿液、食道炎の出血部位から新型コロナウイルスを検出したため、消化管の分泌物からも感染することが考えられる。


「スーパー・スプレッダー 」の存在も否定できない


 2020年1月29日までに、研究チームは31の省・市の552軒の病院から1099件の実験室で確認済みの2019-nCoVによる急性呼吸器疾患(ARD)患者のデータを取得した。


 分析によると、患者の年齢の中間値は47歳である。各年齢層に感染者がおり、15歳以下は0.9%。女性は41.9%。うち25.2%の患者が1つ以上の基礎疾患(高血圧や慢性的閉塞性肺疾患など)を持つ。


 同研究は人から人への感染を実証した。野生動物と直接接触したことがある患者はわずか1.18%、武漢に行ったことがある人は31.30%、武漢に行ったことがある人と接触した人は71.80%。1099人の患者のうち、2.09%が医療関係者、43.95%が武漢市民、26%が武漢に行ったことがない人または武漢から戻った人と接触したことがある人となっている。これらの結果は、以前報道された家族の集団感染、無症状感染者からの感染などを証明し、「スーパー・スプレッダー 」の存在も否定できない。


感染者が診察時に発熱の症状ない場合も


 症状については、発熱(87.9%)と咳(67.7%)が最も多く見られ、下痢(3.7%)や嘔吐(5%)など消化管の症状もある。ウイルス性肺炎になる前またはウイルス性肺炎がないという状況で、2019年新型コロナウイルスに感染した患者は20.9%である。


 研究で、診察時に発熱の症状があった感染者はわずか43.8%で、入院後に熱が出る割合は87.9%に達することがわかった。患者の15.7%が重度の肺炎になる。新型コロナウイルス肺炎による急性呼吸器疾患の患者のうち、発熱の症状がない患者の割合はSARSやMERSより高い。論文は、発熱の有無のみを重点的に観測すれば、このような感染者は見落とされる可能性があると指摘した。


 そのほか、ウイルス感染ルートについて、研究チームが飛沫感染と直接的な接触以外を調べたところ、62件の糞便サンプルのうち3件(6.5%)から新型コロナウイルス肺炎の陽性反応、そのほかに4人の患者の消化管、唾液、尿液から陽性反応が出た。研究チームは、衛生措置において、消化管分泌物からの感染を予防する必要もあるとアドバイスした。


「中国網日本語版(チャイナネット)」 2020年2月11日


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