韓国防疫部門は26日、同日0時までに、韓国で2人の児童に小児多臓器系炎症性症候群(MIS-C)の疑いがあることがわかったと報告した。韓国で新型コロナウイルスと潜在的関連がある「子どもの奇病」の疑い例が出現したのは初めて。
韓国聯合ニュースの26日の報道によると、2人の児童の疑い例はソウル地区で発生し、10歳以上と10歳以下の児童。新型コロナウイルス検査は陰性だったが、防疫部門は全面的調査を行なっている。
MIS-Cの具体的な症状は発熱、皮疹、嘔吐、頸部リンパの腫れ、唇の乾燥によるヒビ割れ、下痢など。症状が「子どもの心臓キラー」と言われる川崎病とよく似ていることから、医師はこの「子どもの奇病」を川崎病似と称している。
米NBCは、今年4月、イギリスでMIS-C症例が初めて報告され、5月23日までに13カ国に拡大したと報道。うち米国では250人以上の児童がMIS-Cと診断され、157人がニューヨーク州で、同州のMIS-C患者の92%が新型コロナウイルス検査または抗体検査で陽性だった。米疾病予防管理センター(CDC)は5月14日、MIS-Cを正式に新型コロナウイルス感染症と関連付け、連邦政府レベルで警戒することを発表した。
CDCは公式サイトで保護者に対し、「MIS-Cが発生した原因は分かっていないが、多くのMIS-C患者が新型コロナウイルスに感染している、または感染者と接触したことがあるとわかっている」と告知した。
新型コロナウイルス感染者の増加に伴い、関連の奇病が増えている。児童に見られるMIS-Cだけでなく、研究者は成人患者からも中風や血栓、しもやけに似た新型コロナ足病、胃腸の不調、方向を見失う、意識混乱などの症状を発見した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2020年5月27日