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japanese.china.org.cn |19. 06. 2020

新疆大同郷 「小さな水力発電所」に別れ

タグ: 水力発電 貧困対策

 

 

 パミール高原の奥地には大同河が勢いよく流れている。

 

 新疆ウイグル自治区塔什庫爾干塔吉克自治県大同郷の牧畜民の多くがこの谷に散らばって生活している。重なり合う山々は現地の各民族の生活に欠かせないものであると同時に、大同郷に電力を輸送する主な生涯ともなっている。

 

 1980年代末、大同郷は水力発電を開始した。当時、郷は全労働力を動員し、最初の水力発電機を外地から谷に運び入れた。村民は地勢に頼り、大同河沿いに崖にまでの水路を開拓し、落差を利用して川の水を村の近くまで引き、ダムに貯水して発電した。

 

 その後、数回の修復を経て、郷政府付近の一部村民の基本的な電力ニーズは満たせるようになった。木の葉などのごみが詰まる、川の水が凍る、山津波、山からの落石などは「小さな水力発電所」の正常な運転に影響する。

 

 今年34歳の村民の阿米爾江・艾力木さんは大同郷の「小さな水力発電所」の管理人で、2キロメートルほどの水路の巡回管理、ダム内のごみ除去は彼の1年の主な仕事である。秋は落ち葉が多く、除去作業の回数は増える。冬は氷を砕かなければいけない。阿米爾江さんは「小さな水力発電所」の管理規律をよく理解しており、「山津波が発生すれば、水路の源を修復する必要がある」と話す。2007年にこの仕事に就いてから、阿米爾江さんは雨の日も風が強い日も、村の「光」を守っている。

 

 阿米爾江さんは幸運にも、電力鉄塔が大同谷に初めて導入されるのを目にすることができた。貧困対策の深化に伴い、電力工事計画が進み、大同郷で今年6月末までに安定した電力供給が可能になる見通し。「小さな水力発電所」は予備電源になり、大同郷の生活環境はさらに改善されることになる。

 

 阿米爾江さんにとって、この「小さな水力発電所」は旧友であり、別れの時が近づいている。しかし、安定かつ安全な電力供給、およびより素晴らしい生活を彼と村民は待ち望んでいる。


「中国網日本語版(チャイナネット)」 2020年6月19日

 

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