社会>
japanese.china.org.cn |07. 07. 2020

「煮卵の西施」の裕福への道

タグ:

 

 

    巫峡口南側の301省道を車で8、9キロ進むと、新しくて白い建物が見える。ここは有名な「艶姉農家楽」で、料理の香りが漂っている。艶姉の本名は龔克艶さんで、「煮卵の西施」と呼ばれている。彼女は自らの足で「舌先の裕福への道」を歩み、同郷の貧困脱却も支援した。

 

    龔克艶さんが生活する重慶市巫山県建平卿建平村は山奥にあり、産業が乏しい。数年前、村の若者の大部分が沿海都市に出稼ぎに行き、残っているのは高齢者と子供である。

 

    2008年、深センで出稼ぎをしていた龔克艶さんは故郷に戻った。結婚後、龔克艶さん夫婦は省道に隣接する実家の前に給水所を建て、行き来する車に給水サービスを行い、年間約1万元の収入を得ていた。その後、給水に加え、飲食店の経営を開始し、運転手と乗客に煮卵を販売して人気を集め、豚足、豆腐、牛肉、こんにゃくなどのメニューを追加した。

 

    多くの人を引き付けるため、龔克艶さんは「有料の給水を無料にし、運転手と乗客を引き付けよう」と考えた。こうして、彼女は簡単な改造を行い、給水所を高速道路の「サービスエリア」に変えた。

 

    経営方法の変更は飲食店を活気づけた。巫山県の観光業の発展に伴い、ドライブ旅行者も来店するようになった。「忙しい時は、1日1000個以上の卵が売れる」と彼女は話す

 

    「煮卵の西施」が大人気となったのは、本物の食材と勤労があったためで、毎日、龔克艶さん夫婦は早起きして店の清掃や、料理の準備などをしている。

 

   2019年、龔克艶さん夫婦は新しい建物を建て、11年間経営する飲食店を「艶姉農家楽」に変え、店の面積は200平方メートルに、テーブル数は8台から12台に増えた。清潔感がある新しい店内から、窓越しに巫山の美しい景色を眺めることができる。

 

    店の拡張後、龔克艶さん夫婦は飲食店に加え、民宿などに経営を拡大し、村に残る住民と貧困者の就職を手助けした。現在、店の従業員8人が近所の村民で、月収2500元と食事補償で彼らの生活を改善させた。


「中国網日本語版(チャイナネット)」 2020年7月7日

 

1  2  >