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japanese.china.org.cn |15. 07. 2020

洪水被害に遭った野生動物の保護

タグ: 洪水被害 野生動物

 

 

 

   大雨で水害が深刻となっている。近頃、洞庭湖が警戒水位を超え、ここで生活する野生動物は生存危機に直面している。

 

   トナカイの「果果」は発見された時、生後5日ほどで、洞庭湖堤防の草むらに横たわり、弱っていた。住民の報告を受け、東洞庭湖自然保護区管理局の職員の楊暁強さんはすぐに駆けつけ、1時間後に「果果」は東洞庭湖トナカイ・鳥類救援避難センターで牛乳を3本飲むことができた。

 

   楊暁強さんによると、このトナカイは親と離れ離れになった赤ちゃんで、水位が上昇し、岸が水没していき、高い場所を探すしかなかった。トナカイは泳ぎが得意だが、赤ちゃんは体力がなく耐えられなかった可能性がある。

 

   トナカイは中国特有の貴重動物。1998年の長江大規模水害で、トナカイの群れが湖北石首トナカイ国家級自然保護区から洞庭湖まで長江を泳いで渡るという出来事があった。20年で、洞庭湖のトナカイは200頭以上に増加した。

 

   東洞庭湖自然保護区管理局保護専門家の宋玉成さんによると、水害の季節になるとトナカイが生活する場所が水没し、食べ物を探すのが難しくなり、これはトナカイの優勝劣敗の方式である。しかし、トナカイは貴重なため、この一帯の住民はトナカイの自然状態に影響を与えずに水害から守ることに尽力している。

 

   増水期になると、東洞庭湖トナカイ保護協会のボランティアの丁明さんは白菜やニンジンなどを食料を船に乗せ、湖で洪水被害に遭った野生動物を保護する。

 

  「自分もここで育ったため、状況がよくわかり、トナカイを簡単に探せる」と丁明さんは自信を持っている。トナカイを保護するため、彼は一人で湖で1週間過ごすこともある。

 

   トナカイの「果果」と同時に、2羽のゴイサギも東洞庭湖トナカイ・鳥類救援避難センターに保護された。ゴイサギは4匹のどじょうを食べると元気になった。

 

    保護センター責任者の李政さんによると、ゴイサギは夏の鳥で、巣をつくる場所が低く、水害で巣が水没し、餌を探すのも難しくなり、食料と体力がなくなり死亡した可能性がある。

 

   「果果」はセンター職員とボランティアが考えた名前で、「トナカイ保護の成果」という意味が込められている。李政さんによると、現在、東洞庭湖トナカイ・鳥類救援避難センターでは14頭の被災したトナカイが358ムーの庭園で生活しており、回復後に野生に帰すことになっている。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2020年7月15日

 

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