北京動物園のパンダ館で、パンダに与える食べ物を持つ馬濤さん(4月21日)
北京動物園パンダ館の班長を務める今年51歳の馬濤さんは、パンダの飼育員の仕事を32年続けている。
「パンダのお父さん」である馬濤さんは、毎日出勤するとまず数頭のパンダの状態を観察する。この仕事に就いた初日から、馬濤さんは師匠と共に動物の行動の観察とサンプル採取をしている。その後、馬濤さんら飼育員はパンダ専用の食事メニューを作り、新鮮な竹やタケノコ以外に、リンゴ、ニンジン、卵、窝頭(トウモロコシの粉でつくる蒸しパン)などの食べ物も組み合わせ、パンダの栄養バランスを保っている。
この仕事に就いて32年間で、馬濤さんは約20頭のパンダを世話し、パンダに深い感情を持っている。馬濤さんは、「普段からパンダとコミュニケーションをとっているうちに、パンダは私たちの声と匂いがわかるようになり、互いに信頼が生まれた。動物はとても単純で、一緒にいると気持ちが落ち着く。パンダも家族のようなまなざしで私たちと接してくれ、心が穏やかで優しい気持ちになれる」と話した。
長年の経験を積み、馬濤さんは師匠から学ぶ若者からパンダ研究の専門的人材へと成長した。彼はパンダの健康状態を急速に判断する「馬濤作業法」をまとめ、パンダの生活の質をさらに高めようと模索している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年5月29日