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japanese.china.org.cn |08. 06. 2021

長江流域の生態環境保護、報告で成果が明らかに

タグ: 長江流域 生態環境保護

 長江流域の生態環境保護の活動状況に関する国務院の報告が7日、第13期全国人民代表大会常務委員会第29回会議で審議された。生態環境部の黄潤秋部長が国務院から受託し報告した。報告内容は下記の通り。

 

 長江経済ベルトの経済は健全な発展を維持し、発展における保護、保護における発展を実現した。


 

瞿塘峡の絵に描いたように美しい風景。撮影 新華社記者・王全超 

 

 長江流域の水質優良断面の割合は昨年96.7%にのぼり、全国平均水準を13.3ポイント、2015年を14.9ポイント上回った。本流全線が初めてⅡ類水質に達した。劣Ⅴ類断面の割合は2015年より6.1ポイント下がった。

 

 長江流域の生態環境保護の成果・効果は顕著だ。沿線の省・直轄市は長江の「10年禁漁」を徹底し、重点水域の漁船・漁師の退去を終えた。累計で11万隻の漁船、22万8000人の漁師が退去した。

 

 情報によると、残りの漁船と漁師の退去は今年上半期に完了する予定。禁漁後、長江スナメリなどの象徴種の出現頻度が上がった。


 

「微笑み大使」と呼ばれる長江スナメリが群れを作った。撮影 新華社記者・肖芸九

 

 汚染対策について、全面的に長江本流、9本の主要支流、太湖の河川へ流れ込む汚染排出孔の数の徹底調査を開始した。河川へ流れ込む汚染排出孔が計6万292カ所見つかり、それまで把握していた数の約30倍に増加した。長江経済ベルトの都市部人口密集地の危険化学品生産企業の558社の移転及び改修を終え、達成率が97.2%にのぼった。長江沿いの化学工業企業の228社の移転・改修・閉鎖が完了し、うち長江から1キロ範囲内の立ち遅れた化学工業生産能力のすべてが淘汰された。農業を発生源とする汚染の抑制について、全県で農村生活環境改善プロジェクトを推進し、農村生活ゴミ収集・輸送・処理を展開する行政村の割合が98%以上になった。化学肥料及び農薬の減量及び効果拡大を推進し、農業を発生源とする汚染の対策を強化した。同時に、水運汚染対策を強化し、長江経済ベルトの港湾船舶による新エネルギー及びクリーンエネルギーの使用を持続的に促進した。

 

 長江流域の生態環境保護には積極的な進展があったが、基礎が弱く、これまでの負の蓄積が多い。水の生態問題は依然として長江流域の最も主要な問題であり、長江の保護・修復は任重くして道遠しだ。


 「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年6月8日