百年中国科学者テーマ展並びに月土壌展が27日、香港市民に公開された。展示の最も大きな見どころは「嫦娥5号」帰還モジュールが持ち帰った、人類が40数年ぶりに再び採取に成功した月の土壌だ。香港各界は今回の展示を「心が奮い立った」「大いに見識が広がった」「光栄で誇らしい」と称賛した。さらに小学生は、今から体を鍛え知識を蓄積し、将来的に国の宇宙事業に貢献したいと述べた。
百年中国科学者テーマ展並びに月土壌展で撮影された月の土壌(27日撮影)。新華社記者・韋驊撮影
今回の展示には310枚余りの写真、100点弱の実物が含まれ、160数人の科学者のエピソードを紹介。特区政府公務員事務局の聶徳権局長は「科学者の有人宇宙事業の精神、感染対策の精神、月探査の精神などが貫かれている。科学による救国・興国・強国に身を捧げる科学技術者には敬服する。香港市民、特に青少年の愛国心が強化される」との見方を示した。
「月の土壌を目にし、衝撃を受けた」香港城市大学生体医用工学科の客員教授の孫東氏は、「宇宙事業は国家戦略の重要計画だ。香港がより多くの国家重大課題に参加し、既存の基礎研究及び人材育成の強みを結びつけ、国際イノベーションセンターの目標に向かい邁進することを願う」と述べた。
香港の小学校、培僑書院の呉佩璇さん(9)は月の土壌に強い好奇心を持っており、どのような匂いがするか、植物を植えられるかなどを知りたがった。「将来は宇宙飛行士になり、美しい月に行きたい。今から体を鍛え知識を蓄積し、将来的に国の宇宙事業に貢献したい」
同じく宇宙事業を愛する同校の蒋爵鑫さんも、「近いうちに宇宙知識学習クラスに参加し、専門知識を増やし、将来的に航空・宇宙関連業界に従事するため基礎を固めたい」と述べた。
国の宇宙科学者が連日、香港でさまざまなイベントを開催している。一般人の宇宙への関心と熱意が大幅に高まり、香港の若者の心に宇宙の「種」がまかれている。天問1号の火星上陸エリアの選択に加わった、香港理工大学土地測量・地理情報学科の教授である呉波氏は、「最近多くの学生から、研究もしくはプロジェクトに参加できないかと質問される。宇宙関連の就職先を探す学生もいる」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年6月28日