食糧をしっかり保管し、食糧をしっかり管理する。これは食糧安全保障の重要な内容だ。国家食糧・物資備蓄局が発表した最新データによると、主要産地の各種食糧企業は現在まで累計1億4000万トン以上の秋季収穫食糧を調達している。収穫食糧の調達が安定的かつ秩序正しく行われている。
スマート穀倉で食糧の損耗を回避
現在は晩稲の調達シーズンだ。浙江省杭州市蕭山中心穀倉では、ほぼ毎日1500トンの食糧が入庫する。
穀倉データセンターに入ると、技術者が大型ディスプレイのサブディスプレイで各食糧備蓄単位の気温、湿度、出庫リスクを調べ、穀倉の状態を正確に把握していた。杭州蕭山食糧調達販売有限責任公司の副総経理で中心穀倉主任である沈火軍氏は、「アップグレード後のスマート穀倉は倉庫内のカメラに搭載されたAI画像認識やIoT食糧直接検温などの技術手段を通じ、ヒト、食糧、倉庫の動的変化データをリアルタイムで制御センターに伝送し、異常事態に自動で警戒する。これにより全天候の持続的な巡回を実現する」と述べた。
沈氏によると、穀倉は気温・湿度及び食糧温度の24時間の観測と調節を通じ、高温の日には自動でエアコンを動かし気温を下げ、冬は定期的に換気し食糧の損耗を効果的に回避する。その一方で窒素ガス食糧貯蔵調整技術により積まれた食糧の中に窒素ガスを注入し、その中で低炭素・高窒素食糧備蓄環境を作り、殺虫・抗菌効果を発揮する。従来の煙で燻す殺虫よりも、窒素ガス虫害防止技術の方がグリーンで環境にやさしい。
浙江省は2023年より「浙江穀倉」食糧安全デジタル化協同応用プラットフォームの建設を全面的に展開し、「ヒトによる食糧の管理」から「クラウドによる食糧の管理」への変化を促している。第1陣の試行先である蕭山中心穀倉は、食糧品質検査と「浙江穀倉」システムを効果的に連結させ、検査データ直接取得とオリジナルデータデジタル化管理を通じ品質記録管理の自動化と情報化を実現し、調達の品質検査プロセスの透明性と公開性を保証する。
中国はすでに食糧生産・備蓄・流通に合わせた食糧倉庫備蓄体制及びネットワークをほぼ形成済みだ。国家食糧・物資備蓄局が発表したデータによると、中国全土の一定基準を満たした良好な倉庫の容量は7億トンを上回っており、その食糧備蓄能力は全体的に需要を満たすことができる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年12月10日