歴史的人文景観

中国の長い歴史は観光客のために数え切れないほどの文化遺跡を残してくれている。125の都市が「中国優秀観光都市」の称号を授与されている。
万里の長城は中華民族のシンボルとして中国で最も著名な観光スポットとなっている。この人類の文明史上最も雄大な築造物は2000年ほど前の春秋戦国時代から築造され、その雄大なスケール、気勢によって、世界の奇跡といわれている。現在、八達嶺、老竜頭、嘉峪関など10カ所およびその近くにある関所とのろし台が一般に公開されている。
石窟、壁画および彫刻芸術も中国の観光資源の貴重な宝である。石窟は甘粛省域内のシルクロードに集中しており、最も著名な莫高窟は「東方芸術の宝庫」といわれている。莫高窟に現存する492の石窟は三、四層に分かれて断崖に分布しており、壁画の総面積は約4万5000平方メートルで、彩色の土人形が2100体余りもあり、その精緻な手法、豊かなイマジネーションは想像を超えるものがある。石窟芸術は中国の南西部では四川省の楽山大仏が代表的なもので、山を背にして鎮座するような姿の大仏像は高さが71メートル、肩幅が28メートルで、中国最大の石彫大仏であり、体が大きいばかりでなく、構造的にもバランスがよくとれており、古代の彫刻技術のすばらしさがうかがえる。
宗教文化の聖地が南から北までの各地に分布している。中国仏教の禅宗の発祥地である少林寺は紀元495年に建てられ、少林寺拳法で世に知られている。境内には五百羅漢を返いた明代の著名な壁画が300余平方メートルにわたって展開されており、清代の少林拳譜も収蔵されている。武当山景観区は湖北省にあり、周辺30余平方キロのところには72の山峰があり、山が険しく谷が深く、風景が美しく、中国の著名な道教の聖地であり、中国に現存する最も完ぺきで、規模が最も大きな、最高レベルの道教の古代建築物群を目にすることもできる。山が幾重にも重なり、緑がいっぱいで、「峨嵋は天下一」とたたえられる峨嵋山は四川省の西部にあり、中国の四大仏教名山の一つであり、山の上には仏教の古代建築物がたくさんある。
中国には歴史文化の名城が101カ所あり、そのほとんどは数千年の歴史がある。長江以南の蘇州、杭州は、川と湖があちこちにあり、クリークが縦横に交錯し、小さな橋のかかった、こじんまりとした町並みは田園詩の中の景観のようで、昔から「人の世のパラダイス」とたたえられている。明代に建てられ、今でもよく保存されている平遥古城は山西省の中部にあり、この一帯で次々と発見されている新石器時代の仰韶文化と竜山文化の遺跡は5、6千年ほど前に人類がこの一帯で生活していたことを物語っている。雲南省の麗江古城はナシ族のトンパ文化の中心地であり、漢族、チベット族、ペー族など各民族文化の接点でもあり、豊富な歴史人文景観となっている。麗江古城は宋の時代に建てられ、城内には明代、清代の石の橋、鳥居のような築造物と民家がたくさんあり、中国の民家建築史の研究に不可欠な資料であり、「生きた古代民家博物館」と呼ばれている。
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