中国の憲法は公民の言論の自由と報道の自由を保障している。1980年代いらい、経済の発展によって、マスコミにも多様化の動きが見られるようになった。現在、中国には2000余種類の新聞、9000余種類の雑誌などの定期刊行物、273のラジオ放送局と352のテレビ局がある。2005年末現在、中短波ラジオ放送送信局と中継局は774カ所、ケーブルテレビ利用者数は1万2569世帯、30の都市部ではデジタルテレビ業務が始まり、利用者数は122万世帯に達する。全国のラジオ放送・テレビ放送の人口カバー率はそれぞれ94.5%と95.8%に達し、衛星放送、無線、有線などさまざまな発信伝送方式が共存するラジオ・テレビ放送のカバー・ネットワークが一応できあがっている。
通信社
本社が北京にある新華通信社は中国の国営通信社であり、世界の主な国際級の通信社の一つでもあり、アジア・太平洋、中東、ラテンアメリカ、アフリカなどの地域に100余りの支社、支局を設けている。2003年に、傘下の新華財政経済有限公司とフランス通信(AFP)財政経済が国際的なアライアンスを行い、新華財政経済はフランス通信(AFP)、アジア財政経済の香港、日本、韓国、シンガポールおよびその他の8カ国と地域の通信社を全面的に買収した。これは新華通信社の世界ネットワークのカパー率を高めるものとなった。中国新聞社の本社も北京にあり、主に海外の中国系の人たち、華僑、香港特別行政区、澳門特別行政区、台湾同胞向けの報道を行っている。
新聞
1950年から2000年にかけて、中国の新聞の種類は約10倍に増えた。2005年に、日刊紙だけでも1000余種類に達し、1億部の発行部数によって、中国は世界最大の日刊紙大国となっている。異なった読者に対して、新聞の形態はますます豊富多彩なものとなっている。新聞業界の再編は近年における発展の趨勢の一つとなっている。現在、全国には北京日報新聞業グループ、文匯新民連合新聞業グループ及び広州日報新聞業グループなど39の新聞業グループがある。2003年に、在来のメディア間のエリアにまたがる協力が新たなホット・スポットとなり、『光明日報』新聞業グループと『南方日報』新聞業グループがともに投資し、創刊した『新京報』紙は政府に正式に認可された地域に跨って発行される最初の新聞となった。上海市で出版されている『瞭望東方週刊』の筆頭株主は、本社が北京にある新華通信社である。
ラジオ放送
国営ラジオ放送局である中央人民ラジオ放送局は現在、9チャンネルで毎日計200余時間の番組を衛星を通じてオンエアしている。全国の各省・自治区・直轄市などの地方行政区域にも自らのラジオ放送局があり、中央ラジオ放送局の番組を中継すると同時に地方色のある番組の放送もおこなっている。中国国際放送局は中国で唯一の外国向けの国営放送局であり、38種類の外国語および漢語標準語と中国の四つの方言で世界各地に番組を放送しており、毎日計300余時間の番組を放送している。番組の中には、ニュース、時事、評論、文化・娯楽および政治、経済、文化、科学技術など様々なスペシャル番組が含まれている。現在、中国国際放送局は放送時間の長さと放送言語が多いことで、世界各国の対外放送の中で3位にランクされている。
テレビ
中国のテレビ業界には構造がかなり完ぺきな、技術レベルがかなり高いテレビ製作、放送、カバーのシステムができあがっている。中央テレビ局は強大な力をもつ全国最大のテレビ局であり、同局は130余りの国・地域の250余りのテレビ局と業務提携をおこなっている。世界のテレビ業界の発展の流れに順応するため、中央テレビ局のチャンネルは逐次特化の方向へと発展をとげており、2003年にニュースと少年児童チャンネルが重点的に設けられたあと、2004年に音楽チャンネルが設けられた。全国では、各省・自治区・直轄市と所属市、区、県に、合わせて3000カ所余りのテレビ局がある。上海テレビ祭、北京国際テレビ週間、中国放送テレビ博覧会および四川テレビ祭などの国際テレビ展示イベントが定期的に催され、評定、授賞が行われるほか、テレビをめぐっての学術交流とテレビ番組の輸出入取引も行われている。上海はアジア最大のテレビ番組取引市場となっている。
ネットワーク・メディア
1990年代中期以来、中国のネットワーク・メディアは在来のメディアと提携を始め、現在までのところ、全国の1万余りの報道メディアの中の2000余りのメディアがインターネットに接続し、メディアの報道プロセスに従って運営されているいくつかの著名なウェブサイトは一応の規模を備えるに至っており、メディア報道の中でその強みを発揮している。専門家たちは、21世紀のネットワーク・メディアと在来のメディアは情報技術を基礎として映像、イラスト、解説ともに豊富なマルチメディア・プラットフォームを融合させることになると推測している。
ネット雑誌も急速な発展をとげており、そのうち南方ネットが2005年8月に創刊した『物志』誌は最も代表的なものである。中国移動(チャイナ・モバイル)が全体として2005年9月末にテレビ携帯電話業務を開通させて以来、利用者は15万世帯を上回るに至った。現在、メディアのイラスト、解説が携帯端末に接続する方式として新聞SMS、携帯新聞誌、WAPサイトがある。携帯新聞という新業務の展開を試みているメディアサイトも少なくない。例えば、「チャイナデイリー」サイトは中英文携帯情報サービス・プラットフォームを構築しており、イラストと解説で重大事件、突発事件の生放送をおこなうことを特色とし、「中国の生放送」と名づけられている。
新華ネットが引き受けて開設した中国政府ネットは2006年1月1日から正式に開通した。中国政府ネットは国務院、国務院の諸部門及び各省、自治区、直轄市の人民政府がインターネットを利用して政務情報を公布し、オンラインサービスを提供する総合的プラットフォームとなっている。
マルチメディアグループ
中国のWTO加盟以来、強みのある国外メディアの進出に対応するため、さまざまなメディアにまたがり、さまざまな地域にまたがる多様化した経営を行うメディアグループをつくり上げることは中国メディア業の発展の趨勢となっている。2001年に、政府はメディアのグループ化改革を積極的に促し、地域、業種にまたがる大マルチメディア報道グループを設立するという目標を提出し、またメディア業の資金調達や外国との提携、メディアにまたがる発展などに対し具体的な規定を行った。2001年末に発足した中国放送・映画・テレビグループは中央テレビ局など中央クラスの放送、テレビ、映画及び放送・テレビネットワーク公司の資源と力を整合し、テレビ、ネットワーク、出版、広告など様々な業務に携わり、現在、中国で規模が最も大きく、実力が最も強いマルチメディアグループとなっている。
中国のメディアは国外のメディアグループとの協力を展開している。2003年末現在、鳳凰(フェニックス)衛星テレビ、彭博財政経済、星空衛星テレビ、欧亜スポーツ、華娯テレビなど30余りのメディアグループがまだ一定の限界はあるが放送を始めている。中央テレビ局の英語チャンネルも報道グループ傘下のフォクス報道ネットワークを通じてアメリカに進出した。
「チャイナネット」2006年12月20日