新米ママが産後、「マタニティブルー」と呼ばれる軽いうつ症状にかかることがあるのは良く知られている。周囲の人々は誰しも、そんなママに気を遣うが、新米パパは誰にも気に掛けてもらえない。妻の出産後、同様にストレスが溜まりやすい新米パパにも注意が必要だ。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
李峰さんの奥さんは男の子を生んだばかり。初めて父親となった喜びもつかの間、毎日の生活の重圧にほっとする暇さえなくなった李さんは、次第に苛立つことが多くなり、常に細かいことにむかむかするようになった。
哈爾濱(ハルビン)市第一専科医院の張聡沛・院長によると、このような症状は、妻の出産に対する一種のストレス反応で、病院に行き、買い物をし、親戚・友人に出産を知らせるなど、新米パパの身体的疲労によるものが行動面での主な原因という。心理面での主な原因としては、長期的な緊張状態が考えられる。妻の妊娠中には生まれてくるのは男か女か、母子の安全、赤ちゃんの健康など、心配することが山ほどある。妻の出産後、夫は職場で身も心も全力投入しなければならない上、家に帰ると赤ん坊の泣き声、せわしい家族、妻や両親の関心と愛情が自分から赤ん坊に移ることなどによって、この新米パパは「将軍から一兵卒に変わった」気分を味わう。
新米パパは、このような情況で、日頃のストレスを和らげる方法もなく、普段の友達との飲み会やお喋りの時間は全て赤ちゃんの世話に充てられ、気持ちが晴れるものといえば赤ん坊の笑い声しかない毎日から、だんだん鬱憤が溜まってくる。
張院長はこれに対し、妻の出産によって生じうる様々な状況に備えて、夫は早めにしっかりと心の準備を行い、責任感を強めておく必要があると指摘する。「出産後は自分の気持ちを常に調整し、新しい生活で何か新しいこと見つけ心をワクワクさせるよう努める。周囲の年長者もまた、新米パパに対する労いの言葉や励ましを忘れないことが大切だ。このような工夫によっても改善されない場合は、心理学専門の医師にアドバイスを受けた方が良い」とコメントしている。
「人民網日本語版」2007年11月19日