五輪開催中、バスや船を利用して北京に入る旅客に対し、乗車・乗船券の実名制が導入される。交通運輸部は10日、陸路や水路の旅客輸送における安全検査を強化し、バスや船を利用する旅客に対し厳しく検査を実施するよう、各地の交通当局に緊急通知を通達した。鉄道部門は乗車券実名制を実施しないという。人民日報系の北京紙「京華時報」が伝えた。
陸路の安全について、交通運輸部はバスターミナルや路上で厳重な警戒態勢を敷くよう交通当局に要求。バスターミナルでは旅客の荷物を厳しくチェックし、荷物の中身を確認する抜き打ち検査を強化し、可燃物や爆発物、毒薬など危険品や取締対象の刃物、拳銃などの禁制品持ち込みを厳重に取り締まり、パトロールや監視も強化。途中乗車する旅客に対しては運転手が荷物検査を行うことになった。
水路の安全検査は、渤海湾、舟山水域、瓊州海峡、深セン・香港・澳門(マカオ)、中国・韓国間、中国・日本間、長江三峡水上ルートに重点が置かれる。
乗船券の実名制は主に、▽まず水路を利用し、他の交通機関に乗り換えて北京に入る乗客に安全検査を実施し、危険要素の警戒にあたる ▽五輪共同開催都市の海路や水路の安全を確保する――という2つの面を考慮している。
鉄道部は五輪開催中、北京に入る鉄道にパトロールや管理を強化するものの、実名制は導入しないという。
「人民網日本語版」2008年7月11日 |