パラリンピック開幕式において、四川省ブン川地震で左脚を失った李月さんが、バレリーナになりたいという予てからの夢を、この大舞台で実現した。だが、パラリンピック開幕式の構想は、2~3年前にはすでに出来上がっていたはずだ。李月さんの「決して終わらないダンス」が披露されることを誰が予想できただろう?
張継鋼プロデューサーによると、この演目はかなり早くから準備されており、中国障がい者芸術団の聴覚障がい者全員による演技を予定していた。初めの段階での全体の構想として、全員によるダンスを考えていた。四川地震後、李月さんを報じた記事に、「地震は私の左脚を奪って行ったけど、バレリーナへの夢は絶対捨てない」という李月さんの言葉があり、張継鋼氏は涙がこみ上げてきたという。そのとき、張継鋼氏は、李月さんを舞台に立たせることを思いついた。張継鋼氏は、このダンスに込めた創意をこのように解釈している。「バレリーナが脚を失うということは、バレエをやる上で、一番重要な部分を失うということだ。我々は、聴覚障がい者たちの両手の動きをもって、李月さんが『跳ぶ』ことを表現した。観客も全体的な意向を感じることができただろう。李月さんの上半身で舞う姿に、聴覚障害者たち全員が、彼女の『脚』となり、バレリーナの動きを表現した。我々はそれだけでは飽き足らず、中国で最も有名な男性バレエダンサーを招いた。高々と抱え挙げられた李月さんは、くるくると回り、夢の実現につながった」
「人民網日本語版」 2008年09月09日 |