河北省公安庁の史貴中・報道官は15日午前、三鹿集団の粉ミルク重大事件発生後、河北省の公安当局は逮捕した容疑者に対し、連日取り調べを行っていることを明らかにした。三鹿公司の原料の牛乳に有害物質のメラミンを混入した疑いのある容疑者19人を刑事拘留し、うち2人が逮捕された。
史報道官によると、河北警察当局の警察官約800人は12日明け方5時、原料の牛乳にメラミンを混入した疑いのある作業場を捜査し、メラミンと思われる品物を発見。警察当局は関係者78人を喚問のために呼出し、有毒・有害食品を生産・販売した罪で容疑者19人を刑事拘留し、うち2人を逮捕した。
河北省正定県の人民検察院は14日夜、同県公安局が刑法第144条の規定を犯した罪で、有毒・有害な食品を生産・販売した疑いのある耿兄弟を容疑者として逮捕することを許可した。
耿容疑者、男、48歳、漢族、河北省正定県南楼郷出身。耿容疑者は04年5月、搾乳所の経営を始め、知人と乳牛飼育団体を設立して、同団体から牛乳を仕入れ、三鹿集団に納品し、関連協議書も結んでいた。耿容疑者が経営する搾乳所は家族経営で、妻と娘も経営に係っていたほか、村の住民2人をパートで雇い、弟が三鹿集団への輸送を担当。乳牛飼育団体では乳牛307頭を飼育していた。
警察の調べによると、三鹿集団に納品した牛乳が昨年末、検査不合格で返品が相次ぎ、3トン車に積んだ牛乳はすべて処分しなければならず、多大な経済損失を被った。その後、たんぱく質の測定値を高く見せるため、牛乳に化学工業原料のメラミンを混入。耿容疑者は唐県にある化学工業原料店にわざわざ出向き、メラミン20キロを購入、割合を量って三鹿集団向けの牛乳に混ぜていた。この化学工業原料店へは2度ほど顔を出し、メラミンを購入していったという。この兄弟はメラミンを混入した牛乳を毎日約3トン生産・販売していた。
「人民網日本語版」 2008年09月16日 |