歳末に差し掛かる例年のこの時期には、吉林省長春市に住むおばあさん・鄧淑芬さんは秋野菜の備蓄、暖房費の支払いなど、冬を過ごす準備に余念がなかった。しかしここ数日、鄧さんはそそくさと荷物をまとめ上げた。鄧さんは今年は友人と一緒に暖かな海南島で冬を過ごすのだ。長春では、鄧さんのように「渡り鳥老人」となって南方で冬を過ごすお年寄りがますます増えている。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
今年70歳になるという鄧さんによると、鄧さんは心臓を患っており、東北地方の厳しい冬は非常にこたえるという。「海南は冬も温暖で、心臓病の人にも良いと聞いています。それで友人と一緒にあちらで冬を越そうかと思いまして」。鄧さんの友人にも同じような計画を立てているお年寄りが少なくない。「すでに10人集まりました。今月末に出発します。あちらで春節(旧正月)を過ごし、来年のメーデー連休に帰ってくる予定です」。
人々の生活水準の向上に伴い、このような「渡り鳥式」休暇がお年寄りの間で徐々に浸透し始めている。これらの「渡り鳥老人」には、海南・広東・雲南など、観光資源が豊かな南方の省の人気が高く、温暖な南方で体を休めると同時に、観光も楽しむというわけだ。
すでに海南島で5回越冬した経験を持つ男性・索さんによると、「渡り鳥老人」の多くは自らアパートを借り、家賃は毎月500~1000元、さらに飲食などの生活費を加算しても、毎月の出費は2000元以内に収めることが可能という。
「人民網日本語版」 2008年10月14日 |