外国船籍の漁業補助船3隻に連れ去られていた中国人15人が2日、中国海事当局の船舶「海巡21」で無事帰港した。10月20日に浙江省舟山市で外国船籍の船舶に中国人が連れ去られた事件は、中国海事局と中国海上捜索救難センターの全力の救出活動と韓日両国の海事当局の協力により、無事解決した。
中国海上捜索救難センターは、浙江省舟山市の中遠六横造船所で修理を受けた外国船籍の漁業補助船3隻が、試験航行中に中国人技術者13人と中国人通訳2人を連れ去って失踪したとの報告を、10月21日に浙江海上捜索救難センターから受けた。調査の結果、外国側出資者が船舶の改装費用や修理などの面で不満を抱き、過激な行為に出たものであることがわかった。この3隻は10月20日午前に造船所を発ち、蝦峙門南の停泊地までの試験航行を行ったが、予定された21日までに帰港しなかった。
事件の発生を受けて、中国海事局は迅速に救出活動を展開した。3隻が協力を拒絶したため、連絡を取る方法はなく、中国側の救出チームは情況から見て、3隻はすでに公海上に出たと判断。3隻の行方を把握するため、中国海事局は浙江海事局に指示して航行警告を出し、東中国海を航行する船舶に捜索への協力を求めた。韓国と日本の海洋警察当局にも、3隻の捜索への協力を緊急依頼した。10月29日午後3時15分に中国海事局は韓国海洋警察庁を通じて、3隻が釜山港の約50カイリ沖の公海上を航行中であることを把握。海事当局は直ちに韓国海洋警察庁と連絡を取って3隻の追跡を継続し、安全性を確保した上で、各方面の協力の下、中国人15人を救出した。
「人民網日本語版」2008年11月3日 |