中国のインターネット利用者は今年6月末時点で2億5300万人にのぼったが、このうち3割に迫る7305万人は携帯電話を端末とした利用者だった。携帯電話を使ったネット利用は若者に多く、30歳以下の利用者が86%を占めた。専門家によると、技術的な角度から言えば、携帯電話が最重要の情報ツールとなる兆候はすでにはっきりしている。中国出版科学研究所が発表した「2007-2008中国デジタル出版産業年度報告」で明らかにされた。
同報告によると、中国では主に、携帯電話でのウェブ利用にWAP方式が使われている。中国インターネット情報センターが発表した「2007年中国WAP発展調査報告」によると、WAPの頻繁な利用者は07年3月末には約3900万人にのぼり、独立ドメインを持つWAPサイトは6万5千件に達している。携帯電話を使ったインターネット産業がすでに一定の規模を持つことを示している。WAPサイト数はインターネットサイト全体の7.7%に過ぎないが、今後は急速な成長期を迎えるとみられる。WAPユーザーは今年、2億3千万人にまで成長し、市場規模は220億元に達する見込みだ。
同報告によると、携帯電話を使った出版業務のうち利用者が多いのは順に、画像や着信音のダウンロード(63%)、情報の検索(48%)、オンラインゲームとゲームのダウンロード(40.4%)、音楽のオンライン試聴やダウンロード(40.2%)、オンライン読書や電子図書のダウンロード(34.9%)。注目すべきなのは、利用者の54.3%が「無料サイトだけ」もしくは「できるだけ無料サイトだけ」を訪問していることだ。
同報告では、携帯電話のネットサービスが、新興メディア・融合メディアとして、大きな発展の可能性を持つことが指摘された。
「人民網日本語版」2008年11月24日 |