地震後の復興作業が進む四川省では、成都市と都江堰市とを結ぶ高速鉄道や東方汽輪機公司の新工場をはじめとする一連の重点プロジェクトが正式に着工し、再建に向けた重大プロジェクトが相次いで実施段階に入ろうとしている。現在、再建作業は順調に進み、被災者の暮らしも徐々に回復している。中央政府は復興・再建に向けた特別政策と総額約1兆6700億元の再建投資プロジェクトを支持しており、同省の内需拡大や経済の安定的で急速な発展維持をはかるために、強力なバックアップを提供する方針だ。
ある統計によると、今年第3四半期(7~9月)の同省の国内総生産(GDP)成長率は10.1%に達し、全国平均の9%を上回った。同省の魏宏副省長によると、国務院が確定した「約3年で再建・復興の主要任務を完了させる」との目標を達成するために、同省は現在、住宅、インフラ、都市、産業、生態環境などの再建を進めている。多くの再建プロジェクトは、関連業界に規模拡大や消費の増加、雇用促進などをもたらすとみられ、高い波及効果が見込まれる。
同省政府弁公庁はこのほど、今年9~12月に着工可能なプロジェクト470件を発表した。うちすでに着工した再建・復興プロジェクトは124件(総投資額367億元)、個別支援方式による新規プロジェクトは83件(94億元)に上る。同省は今後3年間で、再建・復興の土木工事に370億元を投入する予定だが、「3年で基本的復興を果たし、5年で発展・振興に至り、10年で全面的な小康社会(ややゆとりのある社会)の達成を目指す」という目標を実現するには巨額な資金が必要で、総額1兆6700億元の投資でもまだまだ不足気味だ。
同省政府が18日に打ち出した「さらなる内需拡大と経済の安定的かつ急速な発展の維持に関する意見」では、中央政府の掲げる精神に基づき、これを四川省の実情と結び合わせ、投資を行い、消費を牽引し、2008年には約7900億元の中央政府資金を投入するとの方針が明確に打ち出された。中央政府資金が年度初めの予算を土台として、約800億元増額されることも明記された。2009年には約1兆2千億元が投入され、2010年までに投資額は累計約3兆元を突破する見込みで、うち中央政府資金は約8千億元に上る見込みだ。
「人民網日本語版」2008年11月25日 |