先日重慶工商大学で開かれた就職説明会で、「重慶誠凱市場情報コンサルティング」という名の会社のブース前に、他の企業と同様、数多くの学生が履歴書を手に並んでいた。この会社の経営者が同大4年の陳蒙斌さんであることを知っている人は余りいない。「重慶晨報」が伝えた。
陳さんは28日、沙坪バ欣陽広場のオフィスで、就職を希望して彼の机の前に列をなす学生たちへの対応に追われていた。目の前のこの経営者がわずか23歳であると想像することは難しい。賃貸オフィスは決して広くなく、壁に掛けられている先月取得したばかりの営業許可証が、ひときわ目を引く。陳さんは重慶工商大学管理学院の4年生。同社はわずか3人で構成され、いずれも優秀な在校生だ。
陳さんは同社を設立する前に、2年間の起業経験を積んだ。最初はLANカードの販売を手がけ、後に市場調査にも進出。いくつかの会社のために1000余りのアンケート調査を行い、資本を蓄積した。今年11月中旬、陳さんはルームメートと2人で、在学中に貯めた全額3万元で正規の会社「重慶誠凱市場情報コンサルティング」を設立するという、大胆な決定を行った。
陳さんは現在、学生と社長の二足のわらじに忙しく、休めるのは1日わずか数時間。同じく工商大学の学生で同社の仕事を兼ねる林少楠さんは、経済危機という大きな背景の下、陳さんの勇気が同じ学生たちを大いに鼓舞していると言う。
同社は現在までに1件の調査を終え、現在さらに2件の仕事の準備を進めている。「出だしは悪くないが、会社を成長させるにはもっとスピードアップし、大学と社会が結びついたブランドの確立を目指さなければならない」ーー。陳さんは自信に満ちた様子で会社の未来を語る。
「人民網日本語版」2008年12月29日 |