何年も続いた第三世代携帯電（3G）のライセンス発給について、2008年の最終日にやっと決まり、2008年12月31日に行われた国務院常務会議では、ライセンス発給と中国独自の3G 規格TD-SCDMAを助ける問題が解決し、2009年1月に3Gライセンスが発給されることになった。

遅くても春節前に発給　

工業と情報化部の提出した検討報告材料によると、政府はあわせて3つの3Gライセンスを発給する。中国移動（チャイナモバイル）には自主開発したTD-SCDMAを、新しく組織された中国聯通（チャイナユニコム）にWCDMAを、中国電信（チャイナテレコム）にCDMA2000を発給する。　

工業と情報化部のウェブサイトに発表された公告によると、国務院の手配と要求により、法定の手続きと企業の申請に従って、確実にTD- SCDMAとWCDMA、CDMA2000の3つの3Gライセンスの発給作業を完成し、内需拡大や経済成長、電信市場の競争の適正化を促進する。　

3Gではモバイルブロードバンドを実現することができ、画像、音楽、ビデオなど様々なメディアを処理できるなど、ホームページの閲覧や電話会議、電子商取引など多種の情報サービスが提供される。国務院が3Gライセンスの発給を承認したことは、ライセンス発給過程の最も重要な段階を通過したことになる。

許可証のプログラムが未確定

3Gライセンスはまもなく発給されるが、細かい点はまだ公開されていない。北京郵電大学の曾剣秋教授によると、3Gライセンスの発給は通信事業者に3Gネット建設の権限を授けるだけではなく、3種類のシステムの標準がどのように中国で発展し、自主開発したTD-SCDMAの発展や、3つの通信事業者の競争のバランスをさらに考慮し、2 Gの時に発生した重複建設を避け、投資の浪費を減らす必要があるという。

曾剣秋教授は、3つの通信事業者は3種類のライセンスを受けるが、工業と情報化部はまず自主開発したTD-SCDMAの発給をするのか、または3種類のライセンスを一緒に発給するのが注目点だと話す。

産業連携の成熟度ではTD-SCDMAが一番低く、3Gライセンスの発給に対してそれ相応の計画や措置で、中国科学技術革新の一つの模範であるTD-SCDMAの発展を支えるべきだろう。

3つの通信事業者の競争が激化　

中国移動、中国聯通、中国電信の3つの通信事業者は、3Gライセンス発給前に、すでに手ぐすね引いて市場を占める準備をしている。　

しかし3G時代の競争について専門家の見方はもっと理性的だ。工業と情報化部の楊培芳氏によると、中国移動と中国電信の準備は比較的十分に行われているが、中国聯通は再編されたばかりでまだ十分とは言えず、ライセンスの発給によって通信事業者の競争の状態を短期的に変えることは難しいだろうと話す。　

3Gがいつ爆発的に成長するかについて全ての専門家の意見はとても慎重で、3Gの未来は主に通信事業者の応用とサービスに決定され、3Gが中国で大きく成長するには少なくとも2年は必要だという。

「チャイナネット」2009年1月5日