農民工代表に話題が集中
農民工代表の朱雪芹さんが全人代代表として初めて発言席に向かった
さらに、もっとも注目を集めたのは、三人の農民工が代表に当選したこと。「農民工」とは農村から都市に出稼ぎにいく農民のこと。彼らは土地を離れ、都市でもあまり優遇されることがないものの、都市の発展や市民生活のために欠かすことのできない存在である。現在、中国には2億人近くの農民工がいる。彼らの権益の代表者として、今年の全人代は3人の農民工代表を受け入れた。45歳の重慶市の建築労働者康厚明さん、江蘇省出身のある服装会社の責任者である朱雪芹さん、四川省出身の胡小燕さん。
中国の最高権力機関・全人代に、初めて農民工が入って、参政することになった。中国社会主義民主政治発展の、一里塚のような事件だと言える。彼らの背後には、土地を離れ、都市で出稼ぎする2億人の農民工がいる。農民工という特別な集団は、中国の「改革・開放」にもっとも貢献したグループのひとつである。今回初めて「両会」で自分の願いや意見を直接述べることができた。彼らが選ばれたということは、政府が彼らの特殊な役割を十分に承知していることを意味する。
「改革・開放」政策のこの30年で、中国の社会階層が大きく変化し、利益の多元化が多様な表現形態を生んでいる。このような時代だからこそ、農民工代表や新階層代表が入ることによって、社会の各階層がそれぞれ自分の政治代弁人を持つことになるわけである。
「人民中国インターネット版」より2009年1月7日
|