車を運転する上海市民にとって、朝晩の通勤ラッシュ以外に、市内の、特に徐家匯や外灘など都心の高い駐車料金が重い負担となっている。人民日報系の北京紙「京華時報」が伝えた。
今上海で実施されている駐車料金は、05年3月1日に発効された「上海テスト区域道路駐車場と道路以外の公共駐車場の料金基準と計算に関する弁法」が目安となっている。公共駐車場の場合は最高で1時間10元、1時間経過後は30分ごとに計算し、路上駐車の場合は最初の1時間は15元、1時間経過後は30分ごとに10元と規定されている。つまり、最高で1時間20元の駐車料金がかかるというわけだ。
浦東新区に住み、人民広場近くの弁護士事務所に勤務する陳鎮さんは、「3年前は規定の上限で料金を徴収する駐車場なんてほとんどなかった。会社の駐車場だと1時間5潤オ8元程度だった。ここ数年は駐車場が不足していて料金もどんどん上がっている。今では基本的に上限で徴収しているよ。会社の駐車場も1時間10元だし、1日停めておくと70潤オ80元近くになる」と話す。陳さんがひと月にかかる駐車料金を計算してみると、自宅と会社、それに買い物やレストランの駐車料を含めて1カ月1千元以上の出費になり、燃費よりも高いことがわかった。
この出費を抑えるため、週末に徐家匯や外灘にショッピングに出かける際には、自家用車を使わず、地下鉄に乗ったり、荷物が多いときにはタクシーを利用しているという。「タクシーに乗っても、駐車料よりは安いよ」と話す陳さんの周囲では、経済的な面から車の運転を控えはじめている友人が多いという。
上海市駐車行会協会の担当者は、「万博に備え、上海では都心の駐車料金を上げ、都心から少し離れた場所での駐車を奨励している」と説明する。出張の多い陳さんは「北京や広州など他の都市と比べても上海の駐車料はかなり高い。公共交通機関も混雑しているし、料金も高い。このまま駐車料金が上がり続ければ、地下鉄駅近くに車を停めて、混んだ地下鉄に乗って通勤するしかない」とこぼす。
「人民網日本語版」2009年1月12日 |