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広東省佛山市の路上で。大量の農民工がバイクで帰省している。 |
「バイクで帰省するのはしんどいけど、1回の往復で800元以上節約できるから」。広東省東莞市の服飾工場に勤める何さんは語る。今年の春節は、奥さんを乗せてバイクで国道321号線を走り、広西チワン族自治区平南県の実家に帰ることにした。
国道321号線は広東省を起点に広西チワン族自治区・貴州省・四川省などを経由する、珠江デルタへの労働力輸送ルートだ。また、「春運(中国の旧正月である春節期間中の帰省ラッシュ時の交通運輸)」期間には広東省でもっとも混雑する国道のひとつとなる。記者が広東省公安庁交通管理局に取材したところ、毎年春節前に、10万人近くの農民工(出稼ぎ労働者)が、遠路はるばる実家のある広西チワン族自治区・貴州省・四川省などを目指す。
珠江デルタ地帯から広西チワン族自治区・貴州省・四川省へ到達するためには、10―20時間を要する。天候が良くなかったり路面状況によっては、その帰省が容易でないことは想像できよう。しかし「節約」できて「手軽」なことから、毎年「鉄馬(バイク)」に乗って帰省する農民工は少なくない。
「春運」バイク帰省ブームが始まった5年前から、関連部門は途中に休憩施設を設け、暖かいお粥やお茶、常用薬品、修理工具、暖房設備などで、帰省者達を支援している。今年は国道321号線広東省肇慶市内区間だけでも、12カ所の休憩施設が設置された。
「人民網日本語版」2009年1月22日