「社会経済の発展に伴い人々の生活に対するプレッシャーは高まる。このためアルバイトをする人が増えているのはいたって正常な現象だ」とキャリアカウンセラーの鐘谷蘭氏は指摘する。アルバイトをする人が増えているのは金融危機の影響ばかりではなく、社会的ストレスの増大により、人々は心理的な癒しを求めているのだという。アルバイトで得る収入はいくらだろうと人々の心にある不安定要素をある程度補い、ストレスを緩和できる。またアルバイトは一部の人にとってキャリア上の満足感を得るためのものでもある。「知り合いの一人がヘッド・ハンティングをしているんだけど、彼が接触するホワイトカラーは経済的には金融危機の影響なんて関係ないのにアルバイトをしているそうよ。そういう人たちはもっと人から認められたいと思っているらしいわ」と彭茜さんは語った。
アルバイトをしているのは一体どういう人たちなのだろうか?中・低所得層が58%、大卒以上が31.5%、短大卒以下が22.5%、高所得層が9.5%という順になっている。
鐘氏は、「誰もがアルバイトに向いているというわけではないが、若者は『袋小路』に入るよりはアルバイトや充電などの方法を通じて自らの道を模索してみるのもいい」「中国では受験教育の影響で、成長過程に何かを試みる経験が少ない。ほとんどの場合、保護者や社会の望む方向に沿って進むため、自らの興味を発掘できずにいる。このため多くの人は従順だが、創造性や個性に欠け、自分が何を求めているのか、自分が何者であるかを知らない。できるなら新たな道を模索してみるのもいいことだ。転職は一部の人にとって悪いこととは限らない」とアドバイスを送る。
「人民網日本語版」2009年2月10日
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