両岸(大陸部と台湾)紅十字会(赤十字組織)代表は30日台北で、海峡両岸紅十字会協力覚書きに調印し、今後人道的協力および交流をより一層強化していくことを確認した。今回の調印は、過去の両岸関係が冷え切っていた時期に双方の意思疎通に重要な役割を果たした紅十字会にとって、19年前に締結された金門協議に次ぐ2度目の重要文書となる。
元全国人民代表大会常務委員会副委員長、中国紅十字会会長の彭珮雲氏が台湾側の招きに応じ今回初めて台湾を訪問、彭氏が搭乗した中国国際航空公司両岸チャーター機が29日昼頃、台湾桃園空港に到着した。
彭氏は30日午前、台湾紅十字会総会を訪問。「中央社」の報道によると、台湾紅十字会会長の陳長文氏が歓迎の挨拶を述べ、今回の業務覚書き調印は、両岸紅十字会の過去20年間にわたる交流・協力の経験を肯定するのみならず、「5・12」ブン川地震など大災害発生時において両岸紅十字会会員が素早く被災者を救援できたことを含め、日増しに開放される両岸関係に証明されており、両紅十字会の協力範囲と交流がより深まることは、両岸民衆の人道的需要を満たすことになると述べた。
彭氏は昨年の「5・12」ブン川地震後の台湾同胞の大いなる支援に心からの謝意を表明、今後台湾紅十字会との間でさまざまな支援活動を行っていきたいとした。
紅十字会は両岸の民間交流を強化、福祉協力において独特の貢献をしており、当初から自然災害など特殊な状況で離れ離れになった家族を探したり、伝言サービスなどを提供しており、青少年会員・ボランティア・スタッフの交流が年々強化されているほか、緊急医療サービス、水上救助訓練、災害救助・防災訓練、エイズ予防協力などに取り組んでいる。
「人民網日本語版」2009年3月31日 |