中国では現在、自閉症の子供が100万人を超え、平均500人に1人と、年々増加の一途をたどっている。まだ診断されていない、自閉症の傾向のある患者を含めるとその数はさらに多くなる。北京自閉症リハビリ協会の楊暁玲・会長が、中華慈善総会・五彩路自閉症児童救済基金の設立式典で明らかにした。
楊会長は「全国には現在自閉症の治療施設が200カ所にしかなく、専門カウンセラーは3000人に満たない。カウンセリング法や技術面の整備が必要で、カウンセリング効果も理想的ではない」と述べた。
中国障がい者センサスのデータによると、自閉症の発症率は中国で精神障害のトップとなっている。この病気の原因はまだはっきりしないことから、その基準の規範化や全国的な特別調査メカニズムが欠如しており、発見率がかなり低い。
また、自閉症は精神障害に列挙されてはいるものの、ほとんどの病院ではその診断や治療、リハビリを独自に行えない状況で、患者の多くは治療を受けられない状況だ。特に中国大陸部には今だ公立の自閉症児童の教育施設がなく、民間施設の多くは資金や教員の不足に悩まされている。また一部の保護者は子供を社会から隔離し、独自に治療を行うしかない状況となっている。
4月2日は「世界自閉症啓発デー」にあたる。「世界自閉症啓発デー」は自閉症の早期発見、早期診断、早期治療を世界に呼びかける目的で、第62回国連総会で決議された。
「人民網日本語版」2009年4月3日 |