中国とASEANの交通相による会議のメカニズムが02年に設けられて以来、双方はすでに7回の会議を重ねてきた。04年に調印された「中国ASEAN交通協力了解覚書」に基づいて、交通インフラの共同建設プロジェクトが多く実施され、陸海空の新たな路線が開かれた。また海上での救助や海上の安全・保全、船舶汚染の取り締まりなどの協力が展開された。
08年に開かれた第7回大臣会議では、中国とASEANの今後10-15年にわたる交通協力戦略計画が採択された。同計画の制定は、07年第10回中国ASEAN首脳会議で温家宝総理が呼びかけた提案の実現となった。「四縦三横」として計画に盛り込まれた7大輸送ルートでは、陸海空の交通にかかわる90カ所のインフラ建設プロジェクトが打ち出された。中国とASEANの主要都市と工業・農業生産拠点をつなぐ重要なルートとなる。
09年の重点は、計画中の優先的なプロジェクトを選び出し、優先順位をつけることだ。双方は、港湾協力計画に関するシンポジウムを中国で7月に開くことにも合意しており、港湾領域を優先していくことを決めている。また資金集めもスタートさせ、各分野のプロジェクトの実施に向けて土台を固めていく計画だ。
海運分野では、すでに調印済みの「中国ASEAN海運協定」の関連規定に従い、双方は、定期的な協議会を開いている。今年の会議はベトナムで開催される予定だ。海事協力の分野では、「第5回海事協議メカニズム会議」を北京で開催し、「中国ASEAN海事協力了解覚書」のランクを上げることが予定されている。航空協力の分野では、「中国ASEAN航空運輸協定」の調印に向けた第3回会議を開き、中国ASEAN自由貿易区の開設と同年にこれを調印し、実施することを目指す。
「人民網日本語版」2009年4月11日 |