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警察による中国人射殺事件、敗訴が一転、警官の付審判決定
発信時間: 2009-04-29 | チャイナネット

中国人研修生・羅成さん(享年38歳)が2006年6月、栃木県西方町で県警鹿沼署の男性巡査により発砲・射殺された問題で、宇都宮地裁は27日、羅さんの遺族からの付審判請求を認め、巡査を特別公務員暴行陵虐致死罪で審判に付すことを決めた。「日本新華僑報」が伝えた。

羅さんの遺族ら4人は、県に総額約5千万円の損害賠償を求めて提訴したが、宇都宮地裁は今月23日、警察側の事件当時の発砲の「合法性」を認定、原告の訴えを退けていた。この後、遺族らは日本の弁護士のアドバイスにしたがい、訴求方針を変更。栃木県検察に対し、検察側がこれまでに行った「発砲した警察への不起訴」を不服とし、警察の発砲は違法行為にあたると指摘、同一案件で引き続き宇都宮地方裁判所に刑事訴訟を起こした。

ここで思いがけず、本案件に転機が訪れた。27日、宇都宮地方裁判所の池本寿美子裁判長は検察側の決定を覆し、付審判請求を認め、巡査を特別公務員暴行陵虐致死罪で審判に付す決定をした。これにより、賠償請求(民事訴訟)は、同時に刑事訴訟事件となった。

弁護側は会見で、日本ではこのように原審裁定が覆されるのは非常に珍しいと述べた。今回の刑事訴訟で警察の発砲が犯罪行為と裁定された場合、一審で敗訴となった賠償請求民事訴訟に新たな結果がうまれる可能性がある。

同弁護士はまた、警察発砲事件の最高裁による判例を挙げ、記者に対し、羅さんが所持していた物品は警察側の生命を威嚇する可能性は低く、警察による発砲の違法性を指摘しているとした。

「人民網日本語版」2009年4月29日

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