衛生部は12日午後5時、済南市で新型インフルエンザの疑い例が確認されたとの山東省衛生庁からの報告を受け、症状や検査結果から初歩的に新型インフルエンザ(H1N1)の疑いがあると診断されたと発表した。
この患者は現在カナダの大学に留学中の19歳の男性。7日正午(カナダ時間)にエアーカナダAC29便でカナダを出発し、8日午後2時30分に北京に到着した。10日午後8時に発熱し、翌11日午後に体温が39度まで上昇、のどの痛みや頭痛を伴う症状があらわれたという。男性は同日午後7時25分の列車D41号で北京を離れ、夜10時35分に済南市に到着。途中、夜9時49分に済南市疾病予防対策センターに自主的に連絡した。列車が済南駅に到着後、同センター職員は直ちに男性を済南市伝染病院に搬送し、隔離治療に入った。12日午前、同センターと山東省疾病予防対策センターがそれぞれ検査を実施、どちらの検査結果でも新型インフルエンザの疑いが見られた。
一方、衛生部は12日、同日午前7時までにノースウェストNW29便の乗客233人のうち、201人への経過観察がすでに実施されていると発表。また、四川航空3U8882便の乗客150人と乗務員10人のうち、2人以外は経過観察に入った。
中国大陸部で最初の新型インフルエンザ感染者が11日、四川省で確認された。その他の省で感染者や感染の疑いのある患者はこれまで報告されていない。四川省で確認された患者の体温に今のところ異常はなく、症状もだいぶ回復し、精神状態も良好だという。
「人民網日本語版」2009年5月13日 |