オーストラリアのウイルス専門家のギブス氏はこのほど、メディアの取材に対し、新型インフルエンザウイルスは科学者が実験室でワクチンを研究・開発する過程で偶然生み出されたものかもしれないという報告を近くインターネット上で発表すると話した。ギブス氏はウイルスの遺伝子を分析することで、その根源まで探り出したという。
世界保健機関(WHO)の報道官は13日、ギネス氏の言う新型インフルエンザウイルスの根源は大自然からではなく、実験室から生まれたものという説は、一つの仮説にすぎないと指摘。また、この仮設が科学的に立証され、報告が正式に発表されるまでは、WHOはコメントを控えるとした。
報道官は中国人記者の質問に対し、WHOは確かにギネス氏の報告の写しを受け取ったとし、「ギネス氏は自身の研究を通じて、新型インフルエンザウイルスの出所についての仮説を導き出した。しかし、彼は報告をまだ正式に発表していないし、彼の仮説はまだ科学的に立証されていない。WHOは現段階で何ら結論を出すことはできない」と言及した。
報道官はさらに、「WHOはすでにギネス氏の報告の写しを各地のWHO研究センターや、新型インフルエンザウイルスの出所を研究している米疾病対策予防センターに送り、専門家の研究の参考にしている」と付け加え、WHOはギネス氏がこの報告を正式に発表するのを待っている、と強調した。
「人民網日本語版」2009年5月14日 |