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大学生の60%、学校の性教育に「不満」
発信時間: 2009-05-22 | チャイナネット

国内の有名ウェブサイト数社はこのほど、「第1回中国大学生健康調査」を共同で実施した。これによると、調査対象となった大学生全体のうち、50%近くが「いら立つことが多く、気がふさぎがちで、常に無気力な状態にある」、10%が「ストレスに押しつぶされそうになる」、40%が「主なストレス源は就職問題」と答えた。また、半数以上の大学生が、「これまでの学校教育でまともな性教育を受けたことがない」とし、60%の大学生が大学の性教育に不満を持っている事実が明らかになった。

▽大学生の半数:「いら立つことが多く、気がふさぎがち」

「自信」や「楽観的」は元来、大学生の最も基本的な心理的特質であるはずだ。しかし、今回の調査で、大学生の70%近くが「自信がない」あるいは「時々自信がない」と答えた。そのうち10%以上は、「自信がない」と自信を持って答えており、「常に劣等感にさいなまれている」人も5.6%いた。「自信がある」あるいは「非常に自信がある」と答えた人は30%にも達しなかった。

調査対象となった大学生の50%以上は、「いら立つことが多く、気がふさぎがちで、常に無気力な状態にある」、30%は「いつも落ち着いている」と答え、「常に楽しい気分で過ごしている」人は7%未満だった。

▽大学生の40%:「主なストレス源は就職問題」

メディアをにぎわせているストレスに関する問題について、60%以上の大学生が、「何とか耐えられる」と答えたが、「もはや耐えきれない」とした人も10%いた。「ストレスは感じない」人は約20%。「主なストレス源」として、40%が「就職問題」を挙げ、以下順次、「学習」「恋愛の問題」「人間関係」。

ストレス問題に対して多くの大学生が効果的な解決法を持っていないことも調査で明らかになった。問題に直面した時の解決法として、「友達に聞いてもらう」が50%、「他人に相談せず、自分ひとりの胸に留めておく」が37%、「専門家による心理カウンセリングを受ける」人は2%未満だった。また、「いつも自殺することを考えている」人が3%以上、「かつて自殺を考えたことがある」人が40%近くいることは、決して見逃してはならない。

▽大学生の性知識、主に「インターネット」から

今の大学生は、性というデリケートな問題について、全体的にオープンな考えを持っている。調査によると、結婚前の性行為について、「賛成」は70%、「絶対反対」はわずか10%だった。「一夜限りの関係」については、「賛成」は40%以上、「反対」は30%だった。

また、大学生の半数が性行為の経験を持っており、結婚相手には性経験の有無を問わないとしている。性行為の経験のある学生のうち45%が「過去の性体験を後悔することはない」と答えた。また半数以上は、「これまで学校できちんとした性教育を受けた経験はない」、約20%は、「きちんとした性教育は、中学での生理に関する授業だけ」と答えた。「学校の性教育に不満を感じている」大学生は、全体の60%に達した。

大多数の大学生は、「性に関する正しい知識はほとんどインターネットから得ている」と答え(62%)、それ以外の主な情報ルートとして、「クラスメート・友達との情報交換」と「文学作品や映画・テレビ」の2つが挙げられた。これらの結果から、「性教育の欠落」は、社会と学校が重視すべき普遍的現象となっている現状が浮き彫りとなった。

「人民網日本語版」2009年5月22日

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